ギレルモ・デル・トロが大友克洋に菊地凛子主演作の共同監督をオファー!?

2013.08.07

ハリウッドが手がける超大作怪獣映画として話題を集める『パシフィック・リム』のギレルモ・デル・トロ監督が、本作のプロモーションで来日中にかねてより大ファンで親交もある大友克洋監督と会っていたことがわかった。

・［動画］ギレルモ・デル・トロ監督、菊地凛子、芦田愛菜／『パシフィック・リム』来日記者会見

今回の会談は、ギレルモ監督のたっての希望で7月下旬に実現。『AKIRA』で世界中にその名を轟かせ、ギレルモ監督はじめジェームズ・キャメロンなど世界中にファンがいる大友監督と、日本のアニメや特撮をこよなく愛するハリウッド1のオタク監督であるギレルモ監督との対面は、実に濃厚なものになった。

2人が最初に会ったのは15年ほど前。以来、世界各地で数回に渡って会食をするなど、親交を深めてきた2人は、今回もハグで久々の再会を喜んだ。大友監督からは、大友ら日本を代表するトップクリエイターが結集して作られたオムニバス映画『SHORT PEACE』の全長3mにも及ぶ劇場パンフレットやTシャツなどの関連グッズがプレゼントされ、ギレルモ監督は「素晴らしい！」と大興奮。一方、ギレルモ監督からは著書である小説「The Strain」の第1巻がプレゼントされた。

また、大友監督からは『パシフィック・リム』の撮影期間や撮影方法などを尋ねる質問が飛び出し、それに1つひとつ丁寧に応じたギレルモ監督。その度に興味深く大友監督がうなずいていた。ギレルモ監督からは『パシフィック・リム』のペントコスト司令官は実は『AKIRA』に登場する大佐をモデルにしたという驚きのエピソードも明かされた。

途中、『パシフィック・リム』でヒロインを演じる菊地凛子も急きょ参加し、ギレルモ監督から「いつか凛子を主演女優にした映画を僕とあなたで一緒に作ることができたら嬉しい」と大友監督に熱烈オファーが。菊地も「それはぜひやりたい！」と話し、大盛り上がり。最後に「近いうちに絶対にまたお会いしましょう」と固く握手をし、約2時間の濃厚な会談は終了した。

なお、大友監督は『パシフィック・リム』について「とにかく、ノリが良くて見ていてとても楽しかった。夏休みにぴったりの映画ですね。面白い要素を、出し惜しみせずに、全部入れ込んでいる感じが良い。ギレルモ・デル・トロ監督の強烈なこだわりを貫き通した映画。大きなスクリーンで見るべきだ！」とコメント。

ギレルモ監督も『SHORT PEACE』について「この作品で大友監督は日本アニメーションの新たな領域を開拓した。そしてそれは痛いほどに美しく、非常に魅力的で、人々が憧れて届かない真の地平線。大友監督は、ストーリーを作る上でも、スタイルを作る上でも現在最高の状態にある。彼の器は壮大で、それが満たされるのを見届けるのが我々にかされた責務である」と話した。

『SHORT PEACE』は全国公開中。『パシフィック・リム』は8月9日より全国公開となる。