ダイアナ:ザ・ミュージカル
ダイアナ:ザ・ミュージカル
ドリームプラン

その年の“最低映画”を選ぶ第42回ゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)が発表になり、『ダイアナ:ザ・ミュージカル』が最低作品賞ほか最多5部門に選出された。

ダイアナ:ザ・ミュージカル

Netflix『ダイアナ:ザ・ミュージカル』

本作はダイアナ元妃を描くブロードウェイミュージカルを撮影・編集した作品で、現在Netflixで配信公開中だ。ダイアナ妃を演じたジーナ・デ・ヴァールが最低主演女優賞を受賞し、最低助演女優賞、最低監督賞、最低脚本賞と主要部門で選ばれる不名誉な結果となった。最低脚本賞はジョー・ディピエトロと共に同作の作詞作曲を手がけたロックバンド、ボン・ジョヴィのキーボード・プレイヤー、デヴィッド・ブライアンも名を連ねている。

最低主演男優賞は『スペース・プレイヤーズ』で本人役を務めたNBAのロサンゼルス・レイカーズのスター選手、レブロン・ジェームズ。最低助演男優賞は『ハウス・オブ・グッチ』で特殊メイクで別人のような外見を作り、誇張したイタリア訛りでグッチ家のはみ出し者、パオロを演じたジャレッド・レトが選ばれた。最低助演女優賞は『ダイアナ:ザ・ミュージカル』でエリザベス女王と作家のバーバラ・カートランドの二役を演じたジュディ・ケイ。

アカデミー賞最有力のウィル・スミスは名誉挽回賞

ラジー賞常連ながら、その年はいい仕事をしたとして評価される名誉挽回賞は『ドリームプラン』でテニス選手のセリーナ&ヴィーナス・ウィリアムズ姉妹の父親リチャードを演じたウィル・スミスに送られた。スミスは27日(現地時間)に発表される第94回アカデミー賞で主演男優賞の最有力候補と目されている。

ドリームプラン

『ドリームプラン』(C) 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

今回は特別に、2021年に8本も出演作があったブルース・ウィリスの最低演技を選ぶカテゴリーが登場し、SFアクション『コズミック・シン』が選出された。

受賞結果は以下の通り。

最低作品賞
『ダイアナ:ザ・ミュージカル』

最低主演男優賞
レブロン・ジェームズ(『スペース・プレイヤーズ』)

最低主演女優賞
ジーナ・デ・ヴァール(『ダイアナ:ザ・ミュージカル』)

最低助演男優賞
ジャレッド・レト(『ハウス・オブ・グッチ』)

最低助演女優賞
ジュディ・ケイ(『ダイアナ:ザ・ミュージカル』)

ブルース・ウィリスの2021年出演映画での最低演技
『コズミック・シン』

名誉挽回賞
ウィル・スミス(『ドリームプラン』)

最低スクリーンコンボ賞
レブロン・ジェームズとワーナーのカートゥーンキャラクター(またはタイム・ワーナーのプロダクト)(『スペース・プレイヤーズ』)

最低リメイク、パクリ、続編映画賞
『スペース・プレイヤーズ』

最低監督賞
クリストファー・アシュレイ(『ダイアナ:ザ・ミュージカル』)

最低脚本賞
ジョー・ディピエトロ、デヴィッド・ブライアン(『ダイアナ:ザ・ミュージカル』)

(文:冨永由紀/映画ライター)

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