『ツユクサ』小林聡美を取り巻く名バイプレーヤーたち
小林聡美主演の“大人のおとぎ話”映画『ツユクサ』が、4月29日に公開される。公開を前に、ここで小林を取り巻く個性豊かなキャラクターたちをおさらいしておこう。
・憧れの“虚無蔵”から見ても、『転校生』小林聡美はトキメキの人!?
小林聡美演じる主人公・五十嵐芙美の歳の離れた親友・航平の義父・貞夫を演じたのは、数多くの映画やドラマに出演しバイプレーヤーとして大活躍の渋川清彦。
ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した濱口竜介監督『偶然と想像』では、芥川賞を受賞した文学部の大学教授役を演じ、平山秀幸監督の過去作『閉鎖病棟〜それぞれの朝〜』では、衝動的に暴力を振るい周囲から煙たがられる入院患者の役を好演した。
本作品では、うまくコミュニケーションが取れない息子との距離を縮めようと釣りに誘うも断られてしまう少し不器用な優しい父親役を、飄々と演じる。
また、断酒中の芙美が、お酒が飲めないにも関わらず足繁く訪れるなじみのバーのマスターを演じたのは、泉谷しげる。予想外の職業遍歴を持ち、人生経験豊富で人情味あふれるキャラクターを演じる。
このバーで芙美は篠田(松重豊)と運命的な出会いを果たす。小さな奇跡の瞬間をあたたかく見守る恋のキューピット的存在だ。
もうひとり、芙美の務めるボディタオル工場の工場長を演じるのは、数々の作品に出演してきた名バイプレーヤーのベンガル。
本作品への出演は、平山監督作品では『やじきた道中 てれすこ』『太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男』『閉鎖病棟〜それぞれの朝〜』に続く4作目となる。
本作品では、一言も発しないキャラクターながら、工場の休憩時間に芙美と、同僚で友人の直子(平岩紙)、妙子(江口のりこ)たちがランチを食べる後ろで、黙々と太極拳を行う姿が強烈な印象を残す。芙美たちに色々と噂話をされるチャーミングでやたらと気になるキャラクターを抜群の存在感で演じている。
彼ら3人の他にも映画本編では意外な人物が意外な役どころで登場する。名バイプレーヤーやベテラン俳優が脇を固める本作品に期待が高まる。
もう新しいことは何もないと思っていても出会う、“小さな奇跡”
本作品は、大人の人生にそっと寄り添い、何気ない日常にも奇跡があふれていることを気づかせてくれるヒューマンドラマ。
とある小さな田舎町で暮らす芙美は、気の合う職場の友人たちとほっこり時間を過ごしたり、うんと年の離れた親友の少年と遊びに出かけたり、ある日、隕石に遭遇するというあり得ない出来事を経験したりと、日々の生活を楽しく送る。そこにときおり芙美の哀しみが見え隠れする。彼女がひとりで暮らしていることには理由があって、その理由には“ある哀しみ”が。そんな芙美に、草笛をきっかけにした男性との出会い、恋の予感が訪れる……。
『ツユクサ』は、4月29日に公開される。
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