娘は私の話なんて興味ないみたい──名女優メリル・ストリープが母の寂しさをポロリ

『マンマ・ミーア!』記者会見でのメリル・ストリープ
『マンマ・ミーア!』記者会見でのメリル・ストリープ

大ヒットミュージカルを映画化した『マンマ・ミーア!』。母と娘の絆を、世界中で愛され続けるABBAのヒット曲にのせて綴った、楽しくてホロリとさせられる爽やかなミュージカル映画だ。1月30日からの公開に先駆け、主演のメリル・ストリープが来日。記者会見で、映画への思い、共演者にまつわるマル秘裏話などを語ってくれた。

アカデミー賞を2度も受賞した名女優ながら、ミュージカル映画は初というストリープ。歌やダンスでの苦労はあったのだろうか?

「本当は違うんですけど、私は完璧主義者という評判があるみたいですね(笑)。でもこの映画については、完璧なダンスを披露する必要はないと思ったんです。音楽を聞くと思わず身体が動き出してしまうという喜びさえ表現できれば、中年女性なりに歌い踊ればいいんだ、とね」

ABBAの音楽は70年代に世界的ブームを巻き起こしたが、彼女も「この話をもらったときも、曲は全部知っているから大丈夫、と言えるくらい」ABBAの曲に親しんできたという。けれど、実は意外な落とし穴が……。「でも、歌詞を正しく覚えていなかったんですよね(笑)。自分で勝手に変えて歌っていたりして。現場にはABBAの人たちも来ていたので、『違うよ』って指摘されてしまいました」。

ストリープの元恋人役として登場するのは、元ジェームズ・ボンドのピアース・ブロスナン、『ブリジット・ジョーンズ』シリーズのコリン・ファース、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのステラン・スカルスガルドの3人。彼らと共演した感想を聞かれた彼女は、男優同士の“あやしい関係”について暴露!「3人とも、話の分かるイイ男たちです。撮影も和気あいあいとしたもので、特にコリン・ファースとステラン・スカルスガルドはクレイジーなユーモアのセンスがぴったりだったみたいで、とても気が合ったようです。あやしいくらいの関係でしたよ。ピアース(・ブロスナン)の歌についてはいろいろと言う人もいますが、夫の歌と同じで、私のハートに訴える感動的な歌なんです。あれ以上にスウィートな声ってないと思うわ」。

若き日の母親の恋愛と秘密が物語の鍵となるが、彼女自身が子どもに若き日の恋愛を語ったりすることはあるのか、そして、映画のように秘密にしていることはあるのかと聞かれると、「恋愛話はノー、秘密についてはイエスよ」と笑っていた。そして、「娘がいるので、自分の体験をもとに、警告めいた話をしたいと思ったりもするのですが、娘は親の話なんかには一切興味をもたないので、話してもムダなんです」と、いずこも同じ親子の風景について教えてくれた。

ABBAの曲が大好きというストリープ。会見終了後の写真撮影時も、場内に流れる「ダンシング・クィーン」のメロディーにのって身体をスウィングさせ、うっとりとした表情を浮かべていた。

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