『CASSHERN』(04)の紀里谷和明監督の新作『GOEMON』の完成報告記者会見が、1月22日に国立代々木競技場 第二体育館で行われ、監督をはじめ豪華キャスト陣が揃って登壇。集まったマスコミと1000人のファンの前で、この映画に対する思いを熱く語った。
『CASSHERN』から5年。この作品には3年の歳月を費やしたという紀里谷監督は、「『GOEMON』は、全員で1つのものを目指してきた作品。それは何かというと、世界中の方々に見てもらえる映画作り。この時点で詳しいことは話せませんが、世界配給が決定しています」と報告。場内から割れんばかりの拍手で迎えられた。
主人公の石川五右衛門役を演じた江口洋介は、「監督から2年半前に、4枚のイメージ画と自筆の文章が送られてきた。そのときからスタートしたんですけど、今日はじめて、午前中に完成した作品を試写で見て、撮影中はグリーンバックが多かったので、どんな風に写っているのかドキドキしていたのですが、ものすごく面白い作品に仕上がっていました」と報告。
この日の舞台挨拶に紅一点で登壇した、茶々姫役を演じた広末涼子は、太ももが露わになる艶やかなドレス姿で登場。江口同様、この日、はじめて完成作を見たそうで、「本当に今までに見たことがない映画。胸をぐっと締め付けられるような思いのする作品なので、ぜひ、たくさんの方にご覧になっていただけると嬉しいです」と映画をベタ褒めだ。
さらに霧隠才蔵役の大沢たかおも、クランクインした1年半前を振り返り、「忘れられないほどエネルギーに満ちた貴重な時間でした。それから1年半がたち、ようやく完成作を見させていただいた。重厚感とスケール感のある、生命力に満ちあふれた作品になっていると思います」と集まった報道陣やファンに熱く語りかける。
そうした中、ただ1人、芸人であるという役回りからか笑いをとったのが、猿飛佐助役を演じたゴリ。「この映画の話しを聞いたときに、本当に僕でいいのかなという思いがあって、監督にお会いしたときに、『ぼくは主役じゃないですよね』と尋ねた。そしたら、『そうだよ、脇役だよ』と言われた」と明かし、笑いを誘う。さらにゴリは、江口らと同様、完成作を見た感想を語り、「かなりすごい。日本でこんな規模の、世界に見られるような映画ができるんだ。我々はできるんだ。Yse! We Can!!」とオバマ大統領のフレーズもまじえ、場内からは拍手の嵐が巻き起こる。
ほかにも、奥田瑛二、中村橋之助、伊武雅刀、寺島進、要潤、平幹二朗がそれぞれ、この映画への思いを熱く語った記者会見。中でも一番熱かった監督の紀里谷は、石川五右衛門を主人公にした理由について「武将じゃなくて、民間のヒーローを描きたかった。それは誰だろうと考えたら、石川五右衛門しかいない。普通の人でも世界を変えられる、革命が起こせるんだというのを描きたかった」と、この映画の原点についても、熱く語っていた。
映画『GOEMON』は5月1日より全国公開
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