ブラッド・ピットと共演した『Mr.&Mrs.スミス』以来、3年ぶりの来日となったアンジーことアンジェリーナ・ジョリーが、1月30日に都内で、主演映画『チェンジリング』の記者会見にのぞんだ。
今回はパートナーのブラッド・ピットと、彼との間に昨年生まれた双子の赤ちゃんも含めた6人の子どもと一緒に来日したアンジー。「子どもをキディランドに連れて行ったり、公園に連れて行ったり、とても楽しんでいます。今、私がここで働いている間は、お父さん(ブラピ)が子どもの面倒を見て、たぶん、楽しんでいることと思います」とのっけから、おのろけモード全開だ。
また、1月22日に発表されたアカデミー賞ノミネートで、ブラピが『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』で主演男優賞に、自身がこの作品で主演女優賞にノミネートされたことにふれ、「2人同時にノミネートされ嬉しい限りです。ただ、子どもたちにはあまり映画の話はしないので、きっと私は(アニメの)『カンフー・パンダ』にしか、携わっていないと思っているでしょう」と笑顔を絶やさない。
終始、おだやかな雰囲気が漂う記者会見だったが、一方で、この映画は、1920年代のロサンゼルスで起こった実話に基づく物語。ある日、留守中に子どもがいなくなり、5か月後に戻ってきた子どもは別人だったという衝撃的なストーリーで、アンジーが演じるのは、その子どもを失った母親のクリスティン役。そしてアンジーは、このクリスティンが、自分の母親に似ていると思ったと明かす。
「ソフトで、声も小さく、怒鳴ったりしない。優しい母でしたが、子どもを守るための強さを秘めていました。その母は2年前に亡くなったのですが、生前の母に会ったことがあるブラッドが、この映画を見て、私がすごく母に似ていると言ってくれました」
また、国連難民高等弁務官の親善大使を引き受けるなど、社会問題にも目を向けるアンジーは、「脚本を読んで最初はお断りした。こういうことが自分の子どもに起こったらどうだろうと考えてしまって……」と複雑な胸中も明かしてくれた。その上で、この役を引き受けたのは、役に共感したからだという。「私がいろいろと運動をしているのも、世界中に迫害や暴力と戦っているクリスティンのような女性がいて、私自身、そういう女性と会うために運動をしているんです」。そして、日本が抱える大きな問題の1つにもコメントしてくれた。
「日本に来てから、北朝鮮による拉致被害者がいることを知りました。クリスティンも子どもを失って非常に苦労しますけど、同じような境遇にいる母親たちの話を、すごく知りたいという気持ちに、今はなっています。ぜひ、お会いしたいですね」
『チェンジリング』は2月20日より日劇PLEXほかにて全国公開
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