さかなクンの半生描く『さかなのこ』豪華キャストがコメント
小堺一機と関根勤のTBSラジオ「コサキン」で独特の語り口と博学のギャップが話題となったのを皮切りに、いまや国立大学法人東京海洋大学名誉博士/客員教授となった“さかなクン”の半生を、主演・のん、監督・沖田修一で映画化した『さかなのこ』が、22年夏に公開される。このたび、のんの脇を固める実力派キャストの名が明らかになった。
柳楽優弥が、“狂犬”の異名を持つ強面の不良でありながら、いつもミー坊(のん)を気に掛ける心優しい幼馴染・ヒヨを演じる。
柳楽は、数年前から釣りにハマっており、さかなクンのYouTubeも見ていたという。
撮影現場については、「のんさんと沖田監督とは、前からご一緒してみたかったのですが、穏やかな時間が流れているような居心地のよい現場でした。今回共演させて頂き改めて、のんさん最高だな、と思いました」と振り返った。
夏帆が、幼馴染のミー坊とひょんなことから再会し、同じ屋根の下で暮らすことになるシングルマザー・モモコを演じる。
のんとの共演については「フシギだけどとても心地が良くて、ミー坊の真っ直ぐな瞳に心が洗われる日々でした」と語る。
本作品については、「ひたすら純粋に魚を愛するミー坊と、そんなミー坊をたいせつに見守っている家族や友人たちが、ちょっぴり可笑しくて愛おしい映画だと思います」とアピールした。
磯村勇斗が、ある出来事からミー坊との絆を深めることになるツッパリ頭の総長を演じる。
磯村は、最初に台本を読んだ時を振り返り、「しばらく心がホワホワと優しい気持ちになりました。さかなクンの自伝が原作のこの物語は、何かを猛烈に好きになり夢中で追いかけたくなったら、例えまわりと違っても突き進んでいい、それが個性なんだ、と教えてくれている気がしました」と語った。
岡山天音が、ミー坊との出会いによってお魚の魅力に目覚める不良“カミソリ籾”こと籾山を演じる。
試写を見た感想を「のんさん演じるミー坊から素敵なことを教えてもらいました。自分も参加している作品の試写で、こんなにもピュアに楽しめたことも稀な体験です」と語り、沖田組ならではのあたたかい空気を感じ取ったようだ。
名バイプレーヤーの三宅弘城が、お魚に夢中で周りの子どもとちょっと違うミー坊を心配する父・ジロウを演じる。本作品の魅力を「キュートで勇気が出る映画」として、次のように語った。
「もうね、キュートなんです。台本からもキュートさは伝わってきましたが、沖田監督によってさらにキュートな映像になりました。もう、出てくる人出て来る人、みんな愛すべきキュートな人たちなんです。かと思ってニコニコ見ていると、なんでもないように聞こえるセリフにハッとしたり。継続することや信じることの大切さを改めて教えてくれました。でもそれが押し付けがましくなく見られるのは、 のんさんのひょうひょうとした唯一無二のキュートさからくるものだと思います」
井川遥が、ミー坊を心配するよりもむしろ信じて応援し続ける母・ミチコを演じる。撮影前から、キラキラしたミー坊にのんをあてたキャスティングに期待大だったという。撮影を終えた今、次のように振り返った。
「1番の理解者である母親を演じるのは、ミー坊を見つめ続けることだと思いました。さかなクンと私自身は同世代。昭和の風情が懐かしく、タイムスリップしたような気持ちにも。現場では沖田監督の嬉しそうな顔を毎日見られたのも印象深いです」
たくさんの人に愛される“ミー坊”の生き様
お魚が大好きな小学生“ミー坊”は、寝ても覚めてもお魚のことばかり。お魚を毎日見つめて、毎日描い て、毎日食べて。他の子どもと少し違うことを心配する父親とは対照的に、母親はそんなミー坊を温かく見守り、背中を押し続けた。高校生になり相変わらずお魚に夢中のミー坊は、町の不良ともなぜか仲良し、まるで何かの主人公のようにいつの間にか中心にいる。やがて1人暮らしを始めたミー坊は、思いがけない出会いや再会の中で、たくさんの人に愛されながら、ミー坊だけが進むことのできるただ一つの道をまっすぐに進んで行く──。
『さかなのこ』は、22年夏に公開される。
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