菅田将暉と原田美枝子が母子の『百花』
発行部数18万部越えの小説を執筆した川村元気自らで監督・脚本を担当し、菅田将暉と原田美枝子W主演で映画化された『百花』が、9月9日に公開される。このたび、美しい表情が印象的なポスタービジュアルが公開された。
・菅田将暉、失われていく記憶の切なさに「気づいたら泣いてました」
公開されたポスタービジュアルは、物語の重要なシーンが撮影された長野県・諏訪湖にて撮り下ろしたスチールで構成される。
少し切なげな表情で見つめる菅田将暉演じる泉と、愛情深い微笑みを浮かべつつ目の奥に何か秘めた思いを感じさせる原田美枝子演じる百合子の親子に、本作品のテーマカラー「黄色」をあしらった印象的なビジュアルとなっている。
山田洋次監督やポン・ジュノ監督が母と息子の思い、その美しさに共感
本作品について、山田洋次監督は「凝縮された美しさ」と賞賛する。
「奇想天外な物語がある一方、誰もが身に覚えのあるような身近なストーリーもある。認知症がじわじわと進行しつつある母親に、出産を控えた息子夫婦が向き合う、という誰にとっても身につまされる ような、悪く云えば日常的なドラマを、思い切って凝縮してみる、何百気圧のプレッシャーをかけてギュウギュウ圧縮すると、透明なキラキラした美しい結晶体に変化する。川村監督の『百花』はそんな映画だ」
また、ポン・ジュノ監督も、「野心的であざやか」と舌を巻く。
「絶妙なロングショットは、非常に繊細かつ鋭敏に演出されていて、最後まで緊張感が続く。何よりも感動したのは、映画の後半で、主人公の泉が母の百合子に『なんで忘れてんだよ、こっちは忘れらんねえんだよ』と叫ぶ場面。そしてラストに、母親が求める『半分の花火』が何だったのか、その本当の意味に彼が気づく。なんと感動する瞬間なのか。改めて、息子と母の親子関係の本質を力強く感動的に描いた作品だ」
記憶を失っていく母との記憶、呼び覚まそうとする秘密とは?
本作品は、記憶を失っていく母と、母との思い出を蘇らせていく息子の物語。
葛西泉(菅田)は、レコード会社に勤務し、社内結婚をしてまもなく子どもが生まれようとしている日常から一変。記憶を失っていく母を目の当たりにして、封印していたはずの過去の記憶に向き合うことなる。
一方、女手一つで育ててきた息子とある事件をきっかけにすれ違うようになってしまった百合子(原田)。記憶を失っていくなか、思い出の奥底にある「秘密」に手を伸ばそうとする。
川村によれば、「菅田将暉、原田美枝子の凄まじい姿が映っていることだけは確かです」とアピールする。
『百花』は、9月9日より公開される。
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