乳ガンのため、24歳の若さで亡くなった長島千恵さんと、彼女を支えた恋人・太郎さんの愛の物語を綴った感動作『余命1ヶ月の花嫁』(5月9日より全国公開)。4月8日、この作品の記者会見が行われ、榮倉奈々、瑛太、柄本明、安田美沙子、廣木隆一監督、プロデューサーの平野隆が出席。映画への思いなどを語った。
物語にちなみウエディングドレス姿で登場した榮倉。劇中で彼女の恋人を演じた瑛太は、「ホントにきれいですね」とため息まじりのコメント。一方、榮倉の父親を演じた柄本は、司会者から花嫁姿への感想を求められ、娘役の晴れ姿に目を細めながらも「キレイって言うしかないでしょ。他に答えようがないよね」と苦笑い。そのひょうひょうとした受け答えに、隣の榮倉も大笑いしていた。
ドキュメンタリー番組としてテレビ放映された実話を映画化した本作。「2人の愛があまりにも美しいので、映画にしまいこむことができるのか……と自問自答しながら作りました」と平野プロデューサー。物語の流れ通りに順撮りしたそうだが、廣木監督は、「そのほうが、(出会いから結婚に至る)2人の微妙な演技が引き出せるのではないかと思った」と狙いを語った。その監督の思惑は見事的中したようで、瑛太も、「榮倉さんとは初めてのお仕事でしたが、順撮りだったので、すごく自然に愛情表現できたと思います」と撮影を振り返った。
短い人生を全力で生き抜いた実在の人物を演じた榮倉。「撮影中は不安で、迷いもありましたが、(完成した作品を見て)その迷いはなくなり、より多くの人たちに見てほしいという気持ちが強まりました。千恵さんの役をやらせていただくことは私にとってすごく大きなことでした。撮影中は、とにかくこの映画に対する思いでいっぱいで、(映画の全てが)うまくいくことを毎日願っていました」と、全力を傾けた作品であることを教えてくれた。
悲しみの中にある幸せな愛の形を描いた本作にちなみ、日常で感じる小さな幸せについて聞かれた榮倉は、「う〜ん。寝る前は最高に幸せですね」とニッコリ。瑛太は、「休みの前の日ですかね。ハイ」と、似たような答えで息の合った様子を見せた。
最後に、映画の見どころについて聞かれると、「自ら乳ガンであることをドキュメンタリーで語った千恵さんの思いを、この作品を通じてたくさんの人に伝えられたらいいと思っています。ぜひ映画館に見に来てください」と瑛太。榮倉は、「この映画は千恵さんと太郎ちゃんの最大のラブストーリーでもあり、お父さんとの親子愛や友情など、たくさんの愛が詰まった作品になっていると思います。千恵さんの思いもたくさん詰まっている素敵な映画になりました。たくさんの人に見てもらいたいです」と語っていた。
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