是枝裕和監督が3度目のカンヌ映画祭参加。拍手喝采で受賞の期待も!
持ってはいけない“心”を持ってしまった人形の恋を描いた切ないラブストーリー『空気人形』。カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品されたこの作品の公式上映が5月14日夜(現地時間)に行われ、スタッフ・キャストがレッドカーペットセレモニーに参加した。
世界各国のプレスが集まる中でレッドカーペットを歩いたのは、是枝裕和監督、ペ・ドゥナ、ARATA、板尾創路。上映は立ち見も出る盛況ぶりで、上映後、是枝監督らはスタンディングオベーションで拍手喝采を浴びた。
『誰も知らない』以来、5年ぶり3度目のカンヌ参加となった是枝監督。『誰も〜』では、主演の柳楽優弥が史上最年少で最優秀男優賞を受賞して話題となっただけに、本作についても期待が高まっている。是枝監督は「またこの場所に来ることができてうれしいです。上映中はとても緊張しましたが、お客様の反応を見て、いい上映になったと今はホッとしています。(『空気人形』は)素晴らしい俳優たちによる人間についての映画です」とコメント。
人間に恋をしてしまう人形を演じた韓国人女優ペ・ドゥナは真っ赤なロングドレスで観衆を魅了。「カンヌは初めてだったので、とても楽しくていい経験になりました」と嬉しそう。上映後に思わず涙ぐんでしまったそうだが、「自分が出演したドラマでも泣いてしまうことが多いんです」と話していた。
ヒロインが恋する青年を演じたARATAは、同監督の『DISTANCE/ディスタンス』以来2度目のカンヌ。「ここはとても興奮して緊張感を覚える場所。再びこの地に来れたことを嬉しく思いました。映画を見たのは2度目ですが、日本で見たときより落ち着いて見ることができて、ゆっくりとストーリーを追うことができました」と余裕をうかがわせた。一方、カンヌ初体験の板尾は純白のタキシードで出席。「何もかもが新鮮で、慣れないことばかりです。タキシードはこれしか持っていないのですが、赤じゅうたんだったので、白でバッチリでしたね。カンヌでも紅白ってめでたいんですかね?」とコメントしていた。
『空気人形』は今秋、渋谷シネマライズほかにて全国公開される。
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