青森を舞台に、風変わりな青年のピュアな愛を描いた『ウルトラミラクルラブストーリー』。6月6日の公開に先駆け、5月26日に、東京・渋谷の劇場でキャストの松山ケンイチと麻生久美子、そして横浜聡子監督の舞台挨拶が行われた。
生まれつき脳の構造が人と違うため、まるで子どものような一途さをもつ主人公・陽人(ようじん)を演じた松山は、「青森の土地で映画を撮れることはなかなかないので、めぐり合わせだと思いました」と、出身地で撮影した感想についてコメント。「改めて青森を見るととてもきれいだったし、青森でしか成り立たない話でした」と続け、この映画を通して、故郷・青森の良さに自信を深めたことをうかがわせた。
ちなみに劇中で松山は、オール津軽弁のセリフを見事にこなし、存在感を発揮している。同じ青森県でも松山自身は下北弁の地域の出身だったため、撮影のために方言指導を必要としたという。
一方、主人公が恋する“東京から来た町子先生”に扮したのは麻生久美子。松山との共演について、「松山さんはすごく面白い俳優で、撮影中は陽人にしか見えなかった」と語っていた。
本作が初の商業映画となる横浜監督については、「最初は細かい演出ではなく、『ここで後ろ向きに走って』『壁にはりついて』と言われ、どういうことだろうと考えたけど、『考えたら負けだ』と思って演じました」と松山。麻生は、「台本から受けるイメージと、逆のことをよく要求されました」と、ユニークな演出感覚について話していた。
見どころについて、松山は「陽人の生命力あふれる生き様」、麻生は「町子の変化と、解放されていく様子」、監督は「(陽人と町子)2人の人間的な成長を見てほしい」とそれぞれ語った。
映画で主人公は農業に従事し、祖母と一緒にキャベツを育てているという設定。そのためこの日の写真撮影タイムには、青森観光連盟から提供されたキャベツを観客たちに持ってもらい、松山らと一緒に撮影するという演出がなされていた。
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