釜山国際映画祭で『共喰い』が公式上映。青山真治監督「映画祭ならではのトークできた」

2013.10.05

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第146回芥川賞に輝いた田中慎弥の同名小説を、青山真治監督が映画化した『共喰い』。9月6日より公開中のこの映画が第18回釜山国際映画祭で公式上映され、青山監督とキャストの木下美咲、脚本家の荒井晴彦が舞台挨拶を行った。

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映画祭初日の9月3日午前10時からの上映で、韓国では「19歳以下の青少年鑑賞不可」とされたものの、メイン会場である「映画の殿堂」の800席がほぼ満席となったほか、前日に発売したチケットもその日中に完売するなど、注目度の高い本作。

壇上では、韓流映画が好きという木下が事前に特訓したハングルで「釜山に来られて嬉しいです。『共喰い』をぜひ楽しんで見てください」と挨拶すると、会場からは温かい歓声が送られていた。

釜山国際映画祭に参加したことについて、青山監督は「釜山のお客さんは、若い観客が多いですが、本当によく映画の内容を凝視していて、質疑応答で出た質問も深く洞察力のあるものばかりで驚かされました。今回は脚本家の荒井晴彦氏と一緒の登壇とあり、原作から脚本化した課程なども話せて、映画祭ならではのトークができて嬉しかったです」とコメント。

木下は「普段から映画をたくさん見ている韓国の映画ファンのみなさんが『共喰い』を見てくれて、昭和とか平成といった時代感や、様々な作品の意図を深く読み取ってくださっていたことに、とても驚きましたし感動しました。ひとつの映画として『共喰い』を見てくださっていたので、私もそれにちゃんと応えていかなきゃと感じました。初めて歩いたレッドカーペットは、とても緊張しましたが、みなさんが声をかけてくれたので嬉しかったです」とのコメントを発表している。