イタリア・ウディネで開催された第24回ウディネ・ファーイート映画祭にて、生涯功労賞であるマルベリー賞を受賞した北野武監督が、4月29日(現地時間)に実施された映画『ソナチネ』(93年)の上映前にオンライン登壇。北野監督が大画面に写し出された途端に、会場では大きなうねりの歓声と拍手が上がり、一部のファンは、スタンディングオーベーションで迎えた。
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北野武監督、苦渋の選択で渡伊を断念
今回北野監督は、成田空港まで向かい、スーツも新調して離陸を待っていたものの、ウディネに到着するまでの距離と、現在も継続しているウクライナの戦争などを考慮し、無事に自分が帰国できるか不安になったということで、現在進行しているご自身の新作映画の編集を止めるわけにはいかないと再考。苦渋の選択で今回の渡伊を断念した。
北野監督は、オンラインにて緊急参加。約1000人の来場者は、今回の渡航断念のニュースを聞いて、北野監督の体調を心配していたが、本人の笑顔を見て日本とイタリアが一つにつながった夜となった。
本映画祭の代表、サブリナ・バラセェッティは「ヨーロッパ人の我々は北野武監督の映画を見て育ちました。そして、映画監督として認識していた北野武監督でしたが、日本に行った時にテレビでコメディアンとして活躍する姿を見て衝撃を覚えました。北野武監督の熱狂的なファンはイタリアにいます。まさに“北野教”と言っても過言ではないほどのファンの存在、この会場の熱狂を北野武監督に直接感じて頂きたかったです。とは言え、ウディネは北野武監督にとっての第二の故郷と思って頂ければ幸いです。この賞を北野武監督に授与することに誇りを感じています」とコメントを寄せている。
最後に北野監督は「次回作を持って必ずウディネに戻って来ます」と約束した。
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