二階堂ふみが主演し、深田晃司が監督をつとめた映画『ほとりの朔子』がフランスのロワール地方で開催されていたナント三大陸映画祭でグランプリにあたる「金の気球賞」と「若い審査員賞」をダブル受賞した。
・ヴェネチア映画祭新人賞受賞の二階堂ふみ、園監督にすべてをはぎとられたと告白!
二階堂は『ヒミズ』でヴェネチア国際映画祭でマルチェロ・マストロヤンニ賞(最優秀新人賞)を受賞した、弱冠19歳の若手実力派。今後も『私の男』『渇き。』など話題作の公開が控えている。今回の受賞について二階堂は「とっても嬉しいです! 素敵な作品なので、いろんな方に見てもらえると幸せです」とコメントを寄せた。
一方、深田監督は『歓待』で東京国際映画祭日本映画ある視点部門作品賞やプチョン国際ファンタスティック映画祭NETPAC賞(最優秀アジア映画賞)を受賞した気鋭の若手。ナント映画祭にも出席しており、「授賞式でまず『若い審査員賞』をいただき、気が抜けていたところにグランプリ受賞となったので、訳の分からないまま壇上に上がることになりました」と、予想外のダブル快挙に茫然としている様子。さらに、「この受賞によって、日本映画とフランス映画、2国の映画人の距離がより縮まることを期待しています」と思いを語った。
ナント三大陸映画祭は、1979年から開催されている映画祭で、アジア、アフリカ、ラテンアメリカの三大陸の作品に特化。後の巨匠、アッバス・キアロスタミ、ホウ・シャオシェン、アボルファズル・ジャリリ、ジャ・ジャンクーなどをいち早くヨーロッパに紹介したことでも知られ、国際的に重要な映画祭とされている。『そして父になる』の是枝裕和監督も、89年に『ワンダフルライフ』で金の気球賞を受賞している。
『ほとりの朔子』は、大学受験に失敗し現実逃避中の少女が様々な人々と交流するなかで変化していく様子を描いた作品。2014年1月よりシアター・イメージフォーラムほかにて全国順次公開される。
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