アカデミー賞外国語映画賞日本代表作品にも選ばれた『舟を編む』が、第38回報知映画賞で作品賞、主演男優賞(松田龍平)、助演女優賞(池脇千鶴)の主要3部門受賞に輝いた。
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松田の父である故・松田優作も83年に『家族ゲーム』で主演男優賞を受賞しており、同映画賞史上初の父子受賞となった快挙について松田は「最近、人とのつながりを考えるようになりました。自分ではどうしようもない力、目に見えない力が働いているような。人や作品といい出会いがあって、思いが繋がっていくことを感じます。ちょうど30年前に父が同じ賞を受賞したというのも、そんな繋がりのひとつかもしれません」と感慨深げ。さらに「これからも今に満足せず、挑戦し続けるしかないと思っています」と今後の意欲を語った。
一方、助演女優賞に輝いた池脇は、「賞の知らせを聞いて、『え、何事!?』みたいな感じでした」と驚いた様子。「出演時間的にはそれほど長くはないのですが、そんな私が賞をいただけたというのは嬉しかったです」と喜びを語った。
また、石井裕也監督は「作品賞もさることながら、松田龍平さんが主演男優賞と聞いて、喜びと安堵が強かったです」と語り、「辞書を作る物語は、確かに地味で映画にしづらいと思うかもしれませんが、1人の男が腹を決めてやり遂げようとするドラマとして見れば、むしろ壮大でアドベンチャー的な世界になると思い、挑みました」と作品に込めた思いを振り返った。
本作は、言葉に対する天才的なセンスを見出され辞書編集部に異動となった風変わりな主人公が恋と仕事に奮闘する様子をユーモラスに描いた感動作。現在ブルーレイ&DVDが発売中だ。
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