『N号棟』本編映像公開
2000年に実際起きた幽霊団地事件を基にしたホラー映画『N号棟』が公開中だ。このたび、本編映像が公開された。
公開された本編映像は、幽霊団地の住民たちに追い詰められる史織(萩原みのり)を捉えた本編映像。
「怖いの? なぜ? 死が近いと感じるから、そうよね?」
死恐怖症の史織に住民たちのリーダーの加奈子(筒井真理子)が語りかける。睨み返す史織にさらに微笑みながら語る。
「ではなぜ死が怖いのか、死んだらどなるかわからないから。でもね肉体は消滅しても魂は生き続ける。見たでしょ、この現世の先に永遠の楽園があるのです。死は苦痛ではない、怖がる必要は無いんです。私たちは幸運です、死なないことを 知った。しかもすべてを分かち合った仲間たちがいる。死は素晴らしいことなのです!」
周りの住人たちも拍手でそれに応えるが、「だったら自分が死ねばいい!」と史織は声を荒げる。
「未知の世界を恐れることは仕方のないことです、しかしそれは人間の思い上がりです。すべてを知りた い? なんでも自分でコントロールできる? 愚かな」
そう切り捨てる加奈子は、史織に近づき、ささやくように「死ねば分かります、どうせここから帰すこともできませんし」とナイフを渡し、死ぬことを勧める。
果たして史織はどんな決断を下すのか?
後藤庸介監督は「(萩原の)顔色が人間のそれじゃない」と、クライマックスのシーンについて回想し、 萩原自身もこのシーンの撮影が特に大変だったようで、「後半にかけて記憶がないシーンがいくつかあって、徐々に顔色がおかしくなっていて、リアルに萩原みのりのHP(Hit Point、体力)がゼロに近づいていく様がきちんと映像に残っている」と語っている。
廃団地のハズがなぜか住人が…そして続々と飛び降りていく
本作品の舞台は、とある地方都市の、かつて霊が出るという噂で有名だった廃団地。
女子大生・史織(萩原)が同じ大学に通う啓太(倉悠貴)・真帆(山谷花純)と共に興味本位で訪れると、なぜかそこには数多くの住人たちがいる。3人が調査を進めようとすると、突如激しい「怪奇ラップ現象」が起こる。そして目の前で住人が飛び降り自殺をしてしまう。驚く3人だが、住人たちは顔色一つ変えない。何が起きているのか理解できないまま、その後も続発する、自殺とラップ現象……住人たちは、恐怖する若者たちを優しく抱きしめ、仲間にしようと巧みに誘惑してくる。超常現象、臨死浮遊、霊の出現──「神秘的体験」に魅せられた啓太や真帆は洗脳されていく。仲間を失い追い詰められた史織は、自殺者が運び込まれた建物内へと侵入するが、そこで彼女が見たものは、思いもよらぬものだった……。
『N号棟』は公開中。
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