IU、母親役で「私がそこにいたらどんな姿に見えるかな」…是枝監督目線のプロ意識
『ベイビー・ブローカー』特別映像
第75回カンヌ国際映画祭(5月17日〜5月28日開催)「コンペティション部門」への正式出品が決定した是枝裕和監督の最新作『ベイビー・ブローカー』が、6月24日に公開される。このたび、インタビューとメイキング映像が公開された。
映像は、是枝監督が映画祭で顔を合わせていたソン・ガンホとカン・ドンウォン、そして『空気人形』で“また必ず一緒に”と誓っていたペ・ドゥナが、是枝監督から映画出演のオファーを受けたときのことを振り返る様子からはじまる。
長年企画をあたためてきた是枝監督が韓国を舞台に描き出すのは、<赤ちゃんポスト>をきっかけに出会った様々な事情を抱える個性的なキャラクターが絡み合う物語。
「一人の赤ちゃんを中心に、血縁ではつながっていない人々が旅を通して家族を形成するという話です」と、是枝監督が説明。
その脚本を読んだペ・ドゥナは「是枝監督らしいシナリオだと思いました」を笑顔で語り、イ・ジウン(IU)は「監督の想像がどう現実になるか、私がそこにいたらどんな姿に見えるかなと……」と目を輝かせた。
また、カン・ドンウォンが「家族の物語をブローカーを通して語るのは新しい視点で面白かったです」と言えば、ソン・ガンホは「人間についての物語。人間が持っている尊い感情を表現した映画」と、是枝監督が独自の眼差しで登場人物の感情を紡ぐストーリーに感銘を受けた様子だ。
最後はカン・ドンウォンの「心を込めて撮影しました」、イ・ジウンの「皆さんにこの思いが届くと嬉しいです」、ソン・ガンホの「深い井戸の水のように澄んで美しい作品の世界に出会えると思いま す。ぜひ見てください」といったメッセージで締めくくられる。
メイキングシーンでは、キャスト陣が真剣な眼差しでモニターを見つめる様子や、監督とコミュニケーションを取りながら撮影に挑む姿が確認できる。
是枝裕和監督待望の初韓国映画
本作品は、是枝監督が韓国の製作・俳優陣と長年温めてきたオリジナル企画の映画化。
古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョンと、赤ちゃんポストがある施設で働く児童養護施設出身のドンスは、ある土砂降りの雨の晩、若い女・ソヨンが赤ちゃんポストに預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。彼らの裏稼業は、ベイビー・ブローカーだ。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが赤ん坊が居ないことに気づき警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく白状する。「赤ちゃんを大切に育ててくれる家族を見つけようとした」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きで、彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。一方、彼らを検挙するためずっと尾行していた刑事・スジンとイは、是が非でも現行犯で逮捕しようと静かに後を追っていくが……。
『ベイビー・ブローカー』は、6月24日に全国公開される。
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