PLAN75
ベイビーブローカー
トップガン マーヴェリック

トム・クルーズはどんな風に登場する!?にも期待高まる

5月17日(現地時間)から28日(同)まで開催される第75回カンヌ国際映画祭。今年はコンペティション部門に是枝裕和監督が韓国で撮った『ベイビー・ブローカー』、ある視点部門に倍賞千恵子主演の『PLAN75』など日本の映画人の作品もエントリーされている。

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ベイビーブローカー

『ベイビー・ブローカー』

最高賞パルムドールは近年、是枝監督の『万引き家族』(18/第71回)やポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』(19/第72回)、女性監督作として映画祭史上初の単独受賞となったジュリア・デュクルノーの『TITANE/チタン』(21/第74回)が受賞し、アート系の傑作のお披露目の場として定評あるカンヌだが、コンペ外の特別上映作はハリウッドの大作や注目作が揃い、本格的にポスト・コロナの華やかな映画祭復活を狙っている。

トップガン マーヴェリック

『トップガン マーヴェリック』

話題の的はやはり、トム・クルーズ主演の『トップガン マーヴェリック』だ。映画祭2日目の5月18日(現地時間)に上映を予定しているが、実はちょうど30年前のこの日(1992年5月18日)にカンヌで主演作『遙かなる大地へ』が上映された記念の日であり、もちろんトム本人もカンヌを訪れ、映画祭では彼のキャリアを称えるトリビュートも企画しているという。

ちなみに、5月4日(現地時間)にアメリカのサンディエゴで行われた『トップガン マーヴェリック』のグローバルプレミアには、自らトップガン仕様のヘリコプターを操縦して登場したトム。カンヌにはどのような形で現れるのかにも期待が寄せられている。

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上田監督作リメーク『キャメラを止めるな!』もオープニング上映

ほかにもバズ・ラーマン監督によるエルヴィス・プレスリーの伝記映画『Elvis(原題)』、『マッド・マックス』シリーズのジョージ・ミラー監督の新作『Three Thousand Years of Longing(原題)』、そして上田慎一郎監督の『カメラを止めるな!』のフランス版リメイク『キャメラを止めるな!』がオープニング上映される。

コンペティション部門では、パルムドールの歴代受賞監督たちが名を連ねる。是枝監督をはじめ、パルムドール2冠のほか多数受賞しているベルギーのダルデンヌ兄弟(『Tori et Lokita(原題)』、ルーマニアのクリスティアン・ムンジウ(『RMN(原題)』、スウェーデンのリューベン・オストルンド(『Triangle of Sadness(英題)』)の新作が出品される。

マリオン・コティヤールとメルヴィル・プポーが主演するアルノー・デプレシャン監督の『Frere et soeur(原題)』、79歳のカナダの鬼才デヴィッド・クローネンバーグ監督がクリステン・スチュワート、レア・セドゥ、ヴィゴ・モーテンセンらを起用した『Crimes of the Futre(原題)』、84歳のポーランドの名匠イエジー・スコリモフスキー監督が『EO(原題)』を出品。『オールド・ボーイ』(03)でグランプリ(審査員特別賞)、『渇き』(09)で審査員賞を受賞したパク・チャヌク監督は、アン・リー監督の『ラスト、コーション』(07)などで知られる中国人女優タン・ウェイを主演に迎えた『Decision to Leave(原題)』を出品する。

21本のコンペティション部門出品作中、女性監督の作品は5本ある。

フランスからは『ふたりの5つの分かれ路』(04)などの女優で監督としても活躍するヴァレリア・ブルーニ・テデスキの『Les Amandiers(原題)』、クレール・ドゥニがパナマで撮った『The stars at Noon(原題)』、2017年にカンヌで新人監督賞に当たるカメラドールを受賞したレオノール・セライユの『Un petit frere(原題)』、ベルギーのフェリックス・ヴァン・フルーニンゲンと共同監督したシャルロッテ・ファンデルメールシュの『Le otto montagne(原題)』、そしてアメリカのインディーズ映画界で活躍し、今最も注目すべき監督の1人であるケリー・ライカートの『Showing Up(原題)』が最高賞(パルムドール)を競う。

例年にも増して、力作揃いのコンペティション部門を中心に、ハリウッド大作も華を添える映画祭は、まもなく開催だ。