第64回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(最優秀女優賞を)受賞した黒木華が、2月17日に帰国し、成田空港内で記者会見を行った。
山田洋次監督の最新作『小さいおうち』で女中のタキを演じ、日本の女優として4年ぶり、4人目、最年少での受賞を果たした23歳の黒木。感想を聞かれると「実感はまだあまりないんです。いろんなところで、受賞したときの映像が流れてるって聞いたんですけど、すごくびっくりしました。まさか自分が女優賞をいただけるとは思っていなかったので」と困惑気味。「本当に映画が素晴らしくて、それを海外の方が認めてくれてのことだと思うので、『小さいおうち』のみんなでもらった賞だなと思います。それがすごく嬉しいです」と語った。
共に映画祭に参加していた山田監督からは「「僕は自分の作品に出ている役者さんが賞をもらったりするのを喜んでいるのが好きなんだ。華ちゃんがそうやって獲ってくれたから、すごく嬉しいよ」と言われたことも明らかに。
両親には電話で受賞を伝えたそうだが、「みんな喜んでくれるんですけど、自分の娘がそういう場にいるということにあまり実感がないようで……」とやはり戸惑ったような笑顔。彼女を最初に見出したのは野田秀樹だが、「野田さんからもコメントをいただいて、やっぱり私のスタートのきっかけが野田さんだったので、それはもう本当に嬉しかったですね」と感慨深げだった。
日本人として最年少受賞の快挙については「おお! 信じられないと思いました」とニッコリ。「(トロフィーが)すごく重くて、そこで『いただいたんだな』という実感がありました」とも話していた。
また、山田監督から「今時の女性じゃない」と評されたことについては「自分が自分自身で今時じゃないと思っているわけではないですし」と前置きしてから、「監督からそう見えるっていうことに、そう思っていただけて嬉しいなとも思います。そのおかげでタキちゃんができたので、『やったな』って思います」と複雑な思いを抱いている様子。「今後も『今時じゃない』という路線は変えない?」という質問には「自分で意識しているわけじゃないので。私、普通に今時ですよ」と苦笑いしていた。
『小さいおうち』は現在公開中。
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