オースティン・バトラーの目に涙…『エルヴィス』にカンヌ映画祭が熱狂、12分間のスタンディングオベーション
#エルヴィス#オースティン・バトラー#カンヌ国際映画祭#トム・ハンクス#バズ・ラーマン#第75回カンヌ国際映画祭#音楽映画
オースティン・バトラーが5月25日(現地時間)、『エルヴィス』のカンヌ国際映画祭でのレッドカーペット・セレモニーにトム・ハンクス、バズ・ラーマン監督と共に登場。本作がワールドプレミアとして世界初お披露目された。
・あの下品なダンスをやめさせろ 女性を興奮させ、保守派を激怒させた伝説的スーパースターの死の謎に迫る
オースティン・バトラー、約3年研究重ねた圧巻のライブシーンに絶賛の声
斬新な音楽とダンスで世界中を熱狂させ音楽界に衝撃を与えた大スター、エルヴィス・プレスリーの型破りな生き様を圧巻のパフォーマンスと共に描く本作。
会場前に敷かれたレッドカーペットの周りには、伝説のスーパースターを体当たりで演じた注目の俳優オースティン・バトラーの姿を捉えようと、世界中のマスコミで溢れかえり、大きな盛り上がりを見せた。
黒のタキシード姿のオースティン・バトラーと黒スーツ姿のトム・ハンクス、そして妻のキャサリン・マーティンがデザインしたというダイヤモンドとルビーがあしらわれた「ELVIS」と刻まれた煌びやかなベルトを装着した姿のバズ・ラーマン監督、エルヴィス・プレスリーの元妻リサ・プレスリー等が登場すると、会場からは大きな歓声が沸き起こり一斉にフラッシュが焚かれた。
注目は、何といってもオースティンのパフォーマンス。約3年かけて徹底的にエルヴィスの研究を重ねたオースティンが挑んだ、ほぼ全編吹替え無しのライブシーンは圧倒的で、会場は絶賛の声で溢れた。公式上映後は本年度のカンヌ国際映画祭では最長となる12分間のスタンディングオベーション。バズ監督とオースティンは、目にうっすらと涙を浮かべ、感無量の様子だった。
翌日26日に行われた記者会見では、バズ監督とオースティン、トム・ハンクス、エルヴィスの妻プリシラ役のオリヴィア・デヨング、エルヴィスと同じくロックの創始者の一人であり、アメリカのシンガーソングライターであるリトル・リチャード役のアルトン・メイソンらが出席。
本作についてバズ監督は、本作のためにリサーチ班を作り、実際にプレスリーがブラック・ミュージックに浸ったメンフィスに滞在したことで、プレスリーのこと、さらにミュージシャンとしての彼をより理解することができたと話す。
さらに「彼は若いときからブラック・ミュージックに親しみ、B・B・キングとの交流も有名だった。ブルース、ソウル、ゴスペルなどさまざまな音楽に浸り、そこからインスピレーションを得て、自分なりの音楽を作り上げた。彼はよく『俺はキング・オブ・ロックンロールじゃない、それに浸って発散しただけだ』と語っていたが、僕は彼こそキングだったと思う。そしてとてもスピリチュアルな人だった。そのパフォーマンスはパンクロッカーの元祖と言えると思う」と語った。
オースティンは役作りについて尋ねられると「3年間彼に浸り続けた。何度も何度もクリップを見直し、彼の動き、その声、眼差しなどを研究した。そうやって浸り続けたおかげで、鏡を見て、自分でもなんだかプレスリーみたいだと思えるようになった(笑)。でも僕にとって大事だったのは、彼のソウルがにじみ出るようにすることだった。3年間、彼のレガシーに浸り、素晴らしい人物の人生を生きたことは、本当に心を動かされた経験だった」と語る。
一方、「悪役」とされるマネージャーに扮したトム・ハンクスは、陽気に記者会見場を沸かせた。「僕はプロだからね。お金をもらえればどんな人物にもどんな服装にもなるよ(笑)。(自分が演じた)トム・パーカーのことはよく知らなかった。この役を演じることになって、どんな人物だったか知って驚いた。彼は強欲だったけれど、プレスリーを最初に見出してスターにした人物だ。もっともプレスリーの音楽に感銘したというより、観客の反応に衝撃を受けたんだけど。プレスリーの音楽的な功績を世に残したという点だけは認められるだろう」とコメントした。
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『エルヴィス』は7月1日より劇場公開。
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