保谷聖耀監督『宇宙人の画家』驚愕の予告編&新場面写真
京都大学で宗教哲学を学ぶ異色監督保谷聖耀のネオSFサスペンス『宇宙人の画家』が、7月2日より新宿 K’s cinema、アップリンク吉祥寺ほかで全国順次公開される。このたび、予告編と追加場面写真が公開された。
公開された予告編では、転校生オサムが美しさの中にどことなく陰りを秘めた少女・サチと出会うシーンで幕を開ける。
そこから、学内でのいじめの様子、ホウスケが陰惨な漫画を描く様子が、美しいモノクロの陰影とピアノの旋律と共に描かれる。
そしてホウスケの「全校生徒に告ぐ、ダルマの光は真実の光だ」と拡声器で訴える声と共に、画面はカラーパートに変わり、漫画のなかの夢想が映画の劇中でもそのまま再現されていることが分かる。
漫画内で“虚無ダルマ”として街を占拠する支配者は、ラッパーの呂布カルマが演じている。また、虚無ダルマの部下にシソンヌじろう、謎の科学者に作家の稲生平太郎など、独特すぎる豪華キャストも本作品の見どころのひとつだ。
後半では、戦闘機や激しい銃撃戦も繰り広げられ、現実/虚構入り乱れた波乱に満ちたクライマックスを予感させる。
特筆すべきは、この後半にアニメーションが多用されている点だろう。『ファンタスティック・プラネット』を感じさせる独特の筆致は、すべて保谷監督の手書きによるもの。原画は、公開の一週間前 6月23日よりアップリンク吉祥寺のギャラリーで展示予定とのことで、『宇宙人の画家』の世界観を映画と共に満喫して楽しんで欲しい。
田舎の中学校を舞台に繰り広げられる暗黒のSFサスペンス
本作品の舞台は、ある片田舎の中学校。転校生のオサムは、廊下で一人の少年ホウスケが同級生に自作の漫画を汚されているのを目撃する。漫画の題名は「虚無ダルマ」。それは、フリースタイル説法で街を支配する〈虚無ダルマ〉と米国のスパイであるジョージ・ワタナベらが、達磨光現器と呼ばれる謎めいた機械をめぐって繰り広げる暗黒の活劇漫画だった……。
漫画の世界と現実が次第に混濁していくなかで、ホウスケは〈虚無ダルマ〉の組織で働く謎の青年「マルヤマ」の姿を見る。憑かれたような表情で登校したホウスケは、不思議な言葉を全校生徒に向かって叫ぶ。「宇宙人の画家の絵を見た」と──。
『宇宙人の画家』は、7月2日新宿K’s cinema、アップリンク吉祥寺にてロードショー、以降全国順次公開。
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