引退で話題作り? それとも重圧からの逃避願望? ハリウッドスターの引退休養宣言が続出
アンジェリーナ・ジョリーが先日、女優業から引退の意向を明らかにした。
9日付けのイギリスの大衆紙「Daily Mirror」電子版によると、アンジェリーナはロンドンで行われた最新主演作『マレフィセント』の記者会見の席で「今後1、2本出演したら、監督業に専念したい」と語った。「カメラの後ろに回って仕事することに集中したいから、演技からは退きます。『マレフィセント』のような素晴らしいストーリーと出会って、演じられるのは本当に幸せ。私は演じることが大好きだったんです。でも、ジーンズ姿でセットへ来て、ヘアやメイクを気にせずにこの仕事の一員でいることも好きなんです」
以前から、子どもたちが思春期を迎えたら母親業に専念する必要があると話したり、次第にフェイドアウトしていきたい、と引退を匂わせる発言はしていたアンジェリーナ。長男のマドックスは8月に13歳になることから、今回はより現実味を帯びた発言になったようだ。
最近、大作の主演スターによるこうした発言が目を引く。昨年末の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』アメリカ公開時にはレオナルド・ディカプリオが、4月に『キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー』の公開時にはクリス・エヴァンズが、同じように俳優からの引退を口にした。
レオは『ジャンゴ 繋がれざる者』、『華麗なるギャツビー』、そして『ウルフ〜』と続けざまに3本の大作に出演、後者2本では主役をつとめてすっかり疲弊。「自分のための時間が必要」と『ウルフ〜』のプロモーションが終了次第、休業すると宣言した。クリスは『アベンジャーズ』シリーズにもキャプテン・アメリカ役で出演するため、マーベル・スタジオとはまだ出演契約が残っているが、「契約上の義務がある場合を除いて、自分が演じ続けていくとは想像できない」と雑誌インタビューで語った。その理由はアンジェリーナと同様、監督への転身願望だった。
それぞれの発言に対する反響はその都度凄まじく、彼らは直後に「ちょっと休みたいただけ。引退は考えていない」(レオ)、「去年、監督をやってみて、とても楽しかったから、しばらく監督業に専念したいという意味だった」(クリス)とトーンダウン。なんだか拍子抜けの展開で、アンジェリーナも含めて「引退宣言」は新手の出演作宣伝手法? という気もしてくる。だが、彼らが主役を張るのはどれも莫大な製作費をかけた超大作。絶対にヒットさせなくては、という思いからの一種捨て身の発言とも、凄まじいプレッシャーから逃げ出したい本音ともとれる。
結局、レオは『バベル』のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の新作『The Revenant(原題)』への主演が決まり、9月にクランクイン予定。クリスは『アベンジャーズ』シリーズ最新作『Avengers: Age of Ultron(原題)』を撮影中。アンジェリーナは監督第2作『Unbroken(原題)』の撮影を終え、女優としては『Mr. & Mrs.スミス』以来となる婚約者、ブラッド・ピットとの共演作の製作を進めている。同作では脚本執筆も担当する予定だ。
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