世界中の映画祭で絶賛され、日本でもシネスイッチ銀座の初日動員記録を8年ぶりに更新するなど、ミニシアター作品として大ヒット中の『チョコレートドーナツ』。このヒットを受け、本作のトラヴィス・ファイン監督と、少年マルコ役を演じたダウン症のプロ俳優アイザック・レイヴァが来日。5月25日にシネスイッチ銀座で舞台挨拶を行った。
本作は、母親の愛情を受けずに育ったダウン症の少年マルコと、彼と出会ったゲイのカップルであるルディとポールが、家族になるために法や社会と闘うというストーリー。
立ち見客もいる会場で、割れんばかりの歓声と拍手に包まれながら、監督と一緒に登場したマルコ役のアイザックは、笑顔で「こんにちは」と日本語で挨拶をすると、「日本に来られてとてもうれしい。初めての日本は行きかう人も街もとてもナイス!」と感想を語った。
トラヴィス監督も今回の来日について「言葉のバリアを超えて、この作品やアイザックの演技が日本に伝わっているというのは映画作家としてとても名誉で幸せなこと。観客のみなさんの感動が見た後の表情から伝わってくる。普遍的である『人を信じて愛すること』を描いた話が受け入れられているのは嬉しい」と、その思いを口にした。
また、ルディ役の主演アラン・カミングとは昨晩も電話で話したと振り返り「彼も日本での大ヒットを喜んでいたよ。日本のみなさんによろしくと言っていた」と語ると、キャストに特別な演出はしたのかという質問には「今回はキャストが素晴らしくて恵まれていました。特にこのスーパースター(アイザック)がいてくれたのは幸せなことです。私は監督の役割として、彼らの持っている才能を引き出すための環境作りに徹しました」と答え、マルコ役を熱演したアイザックを褒め、アイザックが照れ笑いする一幕もあった。
今後の夢について尋ねる質問には、アイザックは迷わず「アクションムービーに出ること。あとはブロードウェイでミュージカルにも出たい!」と声を弾ませ即答。一方、監督は「実は日本を舞台にしたアイザック・レイヴァ主演の映画の脚本をちょうど昨日も考えていたところだよ。『アイザック東京に行く!』のような感じかな。もしかしたら、また2人で日本に来れるかもしれないね」と話し、アイザックと一緒に笑顔を浮かべていた。
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