ピンサロ嬢のヒモが棲みついたストリップ劇場…映画と女を愛した男の末路
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加藤雅也と横山雄二の共同企画『愚か者のブルース』公開
加藤雅也と横山雄二の共同企画による映画『愚か者のブルース』が、7月29日より広島先行公開、11月18日全国順次公開される。このたび、広島版ポスタービジュアルが公開され、角川春樹、村西とおるら著名人からのコメントが寄せられた。
プロデューサーの角川春樹は、「退屈な大人にならなかった」と横山雄二を紹介。
「かつての映画少年、野球少年が中年になって生みだした瑞々しい監督作品。前作の『浮気なストリッパー』は、つかこうへいの「ストリッパー物語」を連想させたが、今度の『愚か者のブルース』は紛れ もない横山雄二の世界! 本年度の邦画の中でも、一番こころに響いた作品。映画としても、一冊の小説としても充分に成立するドラマだ」
村西とおる監督は、次のようにコメントした。
「広島の場末のストリップ劇場を舞台に、落ちこぼれの映画監督とその情婦と借金でクビが回らなくなった劇場主の『男は夢に死に、女は愛に生きた』物語。華やかさとはほど遠い侮蔑の人生絵巻が切なく、鬼才・横山雄二監督の演出・演技に目を剥いた。ナイスですね」
プロデューサーの三沢和子は、次のように称賛した。
「タマコからだけ常に『監督』と呼ばれている監督。2人の関係が切ない。加藤雅也さん、熊切あさ美さんは勿論、出演者全てが魂の籠った好演(横山雄二さんの演技にも驚きました)で、森田芳光のポリシー『映画は登場人物の人間を描くことが1番大事』を横山さんが忠実に実践して下さいました。監督はじめキャスト、スタッフの強い思いが作品の力となっていると思います。そして森田のロマンポルノ作品『マル本噂のストリッパー』の主人公グロリア由来のグロリアさん、男前な最高のオンナでした」
器用に生きられない愚か者たちの哀歌
本作品は、30年前に伝説の映画を監督したが今や過去の人となっている男・大根(加藤雅也)とそれを取り巻く人々のヒューマンドラマ。
大根は、ピンサロ嬢として働くタマコ(熊切あさ美)のヒモとなり空虚な生活を送っている。そんなある日、タマコの昔の男が「俺から離れられると思うなよ」と現れる。大根とタマコは大学時代の後輩が館長を務める広島のストリップ劇場に逃げ込んだ。そして2人を温かく迎え入れる館長(横山雄二)の計らいで、大根とタマコはストリップ劇場の楽屋に住み込むことになる。2人の人柄に惹かれ、歓楽街に住まう仲間たちも歓迎ムード。温かく満ち足りた時間が続いていたが、大根がストリッパー(小原春香)に手を出したことでそれぞれの関係性が崩れ始める。「あんた、格好悪すぎるよ」大根を叱責する館長の言葉にも上手く対峙できない大根。そしてヒモに成り下がった映画監督・大根の心の葛藤を優しく見守るタマコにもまた、人には言えない凄惨な過去があった。果たして、不器用に生きる愚か者たちの未来は……。
『愚か者のブルース』は、7月29日より広島先行公開、11月18日全国順次公開される。
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