今週は、すぐそこまで来ている近未来の人工知能を描いた話題作2本──『her 世界でひとつの彼女』と『トランセンデンス』が公開。日本映画『渇き。』も強烈なパワーです。
『渇き。』6月27日公開
〈ジェットコースター的スリルを求める人に〉
美人で優等生だった女子高生が失踪。元刑事の父は娘の行方を追ううちに、彼女の冷酷非道な本当の姿を知り、暴走していく。役所広司が人間性を失い狂気にとらわれた父を熱演。小松菜奈の恐るべきファム・ファタールぶりにクギづけ。『告白』の中島哲也監督が悪とグロテスクの極地を追求した衝撃作。
・[動画]『渇き。』予告編
『トランセンデンス』6月28日公開
〈久々にノーメイクのデップを見たい人に〉
ジョニー・デップが素顔で天才科学者役を主演する近未来SFサスペンス・アクション。銃弾に倒れ死目前の彼の脳を、妻がコンピュータにインストール。その意識は人工知能と化して生き続け、知能は究極の進化を遂げる。テクノロジー社会に警鐘を鳴らすスリリングな展開と、核になる夫婦の“愛”の物語に注目。
・[動画]『トランセンデンス』特報
『her 世界でひとつの彼女』6月28日公開
〈生身の人間関係が苦手な人に〉
人間と人工知能との異色ラブストーリー。ホアキン・フェニックス扮する主人公の傷心の中年男が恋する、声だけのヒロインをスカーレット・ヨハンソンがピュア&セクシーに演じる。リアルすぎる設定とキャラクター、切ないラストに感情が揺さぶられる。スパイク・ジョーンズ監督自身で執筆した脚本で、アカデミー賞を受賞。
・[動画]『her/世界でひとつの彼女』予告編
『オールド・ボーイ』6月28日公開
〈“監禁”と“復讐”劇に興味アリの人に。〉
日本の漫画を原作とした韓国映画を、鬼才スパイク・リー監督がハリウッド・リメイク。20年間も監禁され、開放された男(ジョシュ・ブローリン)が犯人を追いつめ驚愕の監禁理由を知り、奈落の底に突き落とされるディープな復讐劇。原作とも韓国映画とも違う衝撃のラストに、胸をえぐられる。
・[動画]『オールド・ボーイ』予告編
『マダム・イン・ニューヨーク』6月28日公開
〈英語が苦手な女性たちに〉
英語ができないインド人女性が、ひょんなことから単独渡米することに。見知らぬ土地で小さな挑戦に踏み出し、輝きを取り戻す様子をユーモラスに描き出す。本作で映画復帰したインドの元人気女優の、50歳とは思えない美魔女ぶりも必見!
・[動画]『マダム・イン・ニューヨーク』予告編
(文:丸山けいこ/映画ライター)
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