【今日は何の日】「ビートルズの日」に彼らの名曲を映画で堪能!

#イエスタデイ#エド・シーラン#ザ・ビートルズ#ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK -The Touring Years#ダニー・ボイル#ビートルズの日#今日は何の日

『ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK -The Touring Years』
(C)Subafilms Ltd.
『ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK -The Touring Years』
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『ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK -The Touring Years』
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イエスタデイ

今日6月29日は、ビートルズの日。1966年のこの日にビートルズが初来日を果たしたことから、日本でビートルズの楽曲を手がけるEMIミュージック・ジャパン(現在のユニバーサルミュージック合同会社)が制定した記念日だ。なんせ偉大なグループなので、彼ら自身の主演作から、事実を元に映画化された伝記的な作品(大抵はコアなビートルズファンに酷評されるのだが)など、様々な切り口のビートルズ映像作品が存在する。そんな中、今回はこの2作品を取り上げてみた。

【今日は何の日】UFOの日に、謎の発光体や宇宙人らしき映像を再検証するドキュメンタリー

ビートルズの存在が完全消去!? エド・シーランも本人役で出演

1作目は、全世界を襲った謎の12秒間の停電をきっかけに、それまであったものの存在やそれに関する記憶が人々から“完全消去”されてしまった! というユニークな発想に基づく『イエスタデイ』。監督は『トレインスポッティング』のダニー・ボイルだ。そして、地球上から消えた中の最たるものがビートルズである。

イエスタデイ

『イエスタデイ』DVD
(C) 2019 Universal Studios and Perfect Universe Investment Inc. All Rights Reserved.

鳴かず飛ばずで成功を夢見ながらスーパーでバイトを続けるミュージシャン、ジャックは、謎の停電時に自転車で転倒して入院。大事には至らず退院し、友人から送られた快気祝いのギターで周囲のリクエストに応えて演奏を披露すると、妙なことが起こる。誰もが知るはずのビートルズのイエスタデイを歌ったところ、「美しい曲ね」「いつの間に作ったの?」と誰もがまるでこの曲を初めて聴いたかのような反応を示した。何言ってるんだ? ビートルズのイエスタデイだぞ? と言っても、みな一様に「そんなバンドは知らない」と不思議顔。その妙な現象に接してモヤモヤを抱えながら帰宅し、「もしや」と思ったジャックはネットでビートルズを検索。だが出てくるのは「beetle(甲虫類)」だけである。(※ビートルズのスペルは“beatle”)。メンバーの名前、アルバム名、曲名、何を検索してもどこにもビートルズの痕跡すら見当たらない。ためしにローリング・ストーンズを検索するとそちらはきちんと存在していたため、どうやらビートルズだけがなかったことになっているらしい、と気付く。

そこで、音楽の道を諦めかけていたジャックにそっと悪魔が囁いた。彼は、ビートルズの楽曲を自分の作品として発表することを思い付いたのである。徐々にネット上で注目を集めるようになり、あのエド・シーラン本人から直々に前座のオファーが舞い込んだことをきっかけにあれよあれよという間にスターダムにのし上がっていく。世界が知らなくても自分だけは盗作と知っている以上、常に罪悪感が付きまとう。果たしてジャックはその自分の気持ちにどうケリを付けるのか、それがこの映画のカギになる。ちなみに、リアルな英国ミュージシャン役は最初コールドプレイのクリス・マーティンにオファーがあったそうで、エドは現場でずーっとそれをネタに(半分冗談で)監督をチクチクいじめていたらしい。

等身大のビートルズが描き出されたドキュメンタリー

続いては、メンバー本人のインタビューやライブ映像で構成されたドキュメンタリー『ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK -The Touring Years』だ。ビートルズのリアルタイム世代でもビートルズファンでもない人間にとっては、彼らはロック界のレジェンドで、その楽曲はもはや良質のスタンダードとして殿堂入りのガラスケースの中に陳列されているような印象がある。だがこの作品は、ビートルズに無知であっても、音楽への情熱がほとばしる初期の疾走感ある演奏や世界の熱狂ぶり、そして彼らのお茶目な人柄や成功者としての苦悩などをうかがい知ることができる内容となっている。ビートルズ識者の見解はわからないが、ビートルズを詳しく知らない者が見たら良い意味で彼らのイメージが変わるのではないだろうか。

ハードスケージュールの中でもその時その瞬間を楽しみながら無邪気にはしゃいでいた若者たちが、スタジアム規模でなくては観客が収容しきれない(いや、それでも全く収容しきれないのだが)モンスターバンドに成長し、当時は全く音響設備の整っていない最悪な環境の中で数々のライブをこなす客寄せパンダ的立ち位置に陥っていく中、迷い込んだ袋小路。あの「HELP」は、まさにそんな行き場のない気持ちをジョンがリアルに表現した曲だった。警備の都合上、ライブ終了後すぐに鋼鉄製の囚人護送車に詰め込まれてホテルへ運ばれていく中、ついに4人の心の糸がぷっつりと切れる。そんな経緯を知った上で聴くラストのルーフトップコンサートでの「Don’t Let Me Down」は、ひとしお感慨深い。(T)

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