浅田次郎の名作小説を映画化した『柘榴坂の仇討』のプレミア試写会が9月9日に丸の内ピカデリーで行われ、キャストの中井貴一、阿部寛、広末涼子、真飛聖と、若松節朗監督、浅田次郎(原作者)が登壇した。
同作は浅田の短編集「五郎治殿御始末」の1編で、敬愛する主君、大老・井伊直弼を桜田門外で失った彦根藩士・志村金吾の仇討ちの旅路を描いた作品。江戸から明治へと時代が移り変わり、仇討ちが禁じられるなかで武士としての矜持を持ち続ける主人公の金吾を、中井が演じている。
その中井は「今、時代劇が不振と言われておりますが、真っ正面から日本人の心を映し出したつもりです。ゆっくりとご覧になって、何を感じるか、今度どこかでお会いすることがあれば、ぜひ教えていただきたいなと思っております」と挨拶。
井伊を桜田門外の変で暗殺した18人の1人で、金吾から最後まで追われ続ける水戸藩藩士・佐橋十兵衛役を演じた阿部は「貴一さんがこの役をやられるということで、ぜひにとお話を受けました。今回は敵の役なので、撮影現場に入る前、貴一さんには事前に現場では近寄らないようにしますとお話しをしていたのですが、初日にトイレで会ってしまいました(笑)」と裏話を明かした。
そんな2人の姿に、中井扮する金吾の妻のセツ役を演じた広末は「中井さんと阿部さんは、現場では頑なに言葉を交わされず、意地を張るくらい、中井さんが寂しいと思われるくらいお話をされなかったらしいですけど……」とコメント。
これに中井は「本当に久々に寂しいと思いました(笑)。初日にトイレのドアを開けたら、歯を磨いている阿部さんがいて、閉めるのもおかしいし、そのまま入って『おはようございます』とそれだけですからね」と本音を吐露。
一方、広末は中井との夫婦役共演について「役のお話とかストーリーみたいなものはお話していませんが、現場では中井さんはずっと金吾さんのままなんですね。オンとオフが見えないというか、現場でも姿勢を正していらっしゃるので金吾さんの生き様が見えてくるんです。おかげで自然とセツになれました」と振り返った。
また、本作が本格派時代劇なことに絡め、現代の侍といえばどなただと思うか?という質問に、中井は全米オープンテニスで準優勝に輝いた錦織圭の名前を挙げ「錦織くんだって侍だと思います。僕たちも海外でお仕事をさせていただくことがあるんですけど、スポーツは本当にすごく孤独。僕もテニスをやっていましたが、コートに立った時の孤独感は半端じゃないんです。彼らのテニスは僕らからすると超人的なレベルにあって、神様に与えられた者のテニスの世界。絶対に日本の男子が無理だと言われていたところに(錦織が)入ったので本当に素晴らしいと思います。彼はまだ夢の扉を開いたところだと思います。これからは負けてニュースになる選手になってほしいと思います」とエールを送っていた。
『柘榴坂の仇討』は9月20日より全国公開となる。
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