これからのスターに必須なのは強い心臓? 不本意写真が半永久的に残る時代に
9月1日に、インターネットの匿名掲示板「4chan」に、ジェニファー・ローレンスやシンガーのアリアナ・グランデ、モデルのケイト・アプトンなどハリウッドのセレブたちのプライベート画像が大量に流出する騒ぎが起きた。
画像はアップル社のストレージ・サービス「iCloud」から何者かによって盗まれたもの。iPhoneで撮ったセルフィー(自撮り写真)を保存するのに、大多数のユーザーと同じく当然のようにiCloudを使用した結果、今回の流出事件に巻き込まれたのだ。
すっぴんだったり、裸だったり、恋人や配偶者と一緒に本当にプライベートな時間を過ごしていたり……パパラッチの突撃ではなく、ネット上にあふれているアイコラ(出来の悪いものから本物としか思えないものまで)とも違って、自分でアングルもポーズもしっかり決めて撮る、ある意味“勝負写真”ゆえにクオリティも高いので、余計に始末に負えない。
とはいえ、これらの写真は不特定多数に見せるためでもなければ、報酬が払われる仕事でもない。最初からそんなものを撮らなきゃいいのに、という意見もあるだろうだが、被害者に非はないことだけは確かだ。2010年にも、セレブの携帯電話をハッキングする事件が起き、スカーレット・ヨハンソンが当時夫だったライアン・レイノルズに送ったと言われるヌード画像が流出したが、この時は犯人は逮捕され、有罪判決を下されている。
今やスターも自身の日常をせっせと撮影してはインスタグラムにアップする時代。自撮りの機会が格段に増えている。SNSに載せる写真は入念に選んでいそうだが、それ以前に、どんなものを撮ろうとしているか、撮った写真がどんな仕組みで保存されているのか、使い勝手の良い機器を使いこなせるように精進するしか打つ手はなさそうだ。
FBIが捜査に乗り出し、首謀者とされ「オリジナル・ガイ」と名乗る人物は逃亡中で現在は鳴りを潜めているが、地下に潜る前に「まだいろいろな画像を持っている」と言い残している。
ネットに出回った画像は削除されたり、モザイク処理をされている場合もあるが、どんな形であれ、半永久的に残ってしまう。自分にとって不本意な写真を、その気になれば誰もが見ることができてしまう状態。それを覚悟する強い心臓が、これからのセレブ、スターには必須かもしれない。
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