『ザ・テノール 真実の物語』の完成披露試写会が9月25日に丸の内ピカデリーで行われ、キャストの伊勢谷友介、北乃きい、ユ・ジテとキム・サンマン監督が登壇した。
同作は、ヨーロッパで活躍するオペラ歌手ベー・チェチョルが甲状腺ガンを患ったことで声を失ってしまうが、彼の声を愛したひとりの日本人音楽プロデューサーが彼に手を差し伸べるという実話をもとにした感動作。
主人公のべー・チェチョルを演じたユ・ジテは「このように紹介することができて嬉しい。一生懸命作った作品です。楽しんでいってください」と挨拶。ベー・チェチョルに手を差し伸べる音楽プロデューサーの沢田に扮した伊勢谷は「たくさんの思いが詰まっている作品で、絆を作っていくきっかけになって欲しい作品」と話した。
その伊勢谷は、沢田役のオファーに対し即答したことについて、「本作が実話ということで、この世界でこんなに一生懸命になった人がいたということがとても勇気づけられた。ひとりの人間を例にして愛を感じてもらえるきっかけになると思っています。本作に心酔しすぎて、泣きすぎだと監督から怒られることもあったんです」と作品愛を吐露。
観客から拍手と声援を送られると、「最近一緒の舞台に立った神木隆之介くんと同じような声援をいただけて嬉しいです」と、『るろうに剣心』の舞台挨拶を引き合いに出し、さらに、ユ・ジテと伊勢谷友介は、同い年、同じ俳優という職業、監督したことがある、というような共通点があることを司会から紹介されると、伊勢谷は「そうなんです。そして実は2人とも男なんです」とジョークを飛ばし、会場を沸かせていた。
また、ユ・ジテが「伊勢谷さんが演じていた作品をこれまで見ていて、好きな監督の作品にたくさん出演されていたので、共演できて光栄です。彼はいつもエネルギーに満ち溢れていて幸せでしたし、周りを盛り上げてくれて楽しく撮影ができました」と述べると、伊勢谷は「共通項は手段で、実際に共有しているのは志の部分です。彼は自分の命をどう使うかということをちゃんと考えている。僕もそこを心がけて生きていたので、国を超えてこんな人に出会えたことが幸せです」と話していた。
『ザ・テノール 真実の物語』は10月11日より新宿ピカデリーほかにて全国公開となる。
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