「巨額を寄付」と「SNSを利用」──おめでたニュースの伝え方に新旧世代の差がクッキリ

「赤ちゃんの写真はここ」自らが会長をつとめるソーシャル・ニュース・サイト「A+」にアシュトン・カッチャーが投稿した写真
「赤ちゃんの写真はここ」自らが会長をつとめるソーシャル・ニュース・サイト「A+」にアシュトン・カッチャーが投稿した写真

8月から10月にかけて、ハリウッド大物スターたちにおめでたいニュースが続いた。50代を迎えた二枚目俳優たちの結婚、ぐっと若いアラサーのスターたちの二世誕生や懐妊の報はメディアを賑わせたが、その伝え方には世代の違いがくっきりと出ている。

ハリウッド俳優の結婚適齢期は50代? ブラピ&アンジー挙式から考えるスターの結婚事情

まずは超大物カップル、アンジェリーナ・ジョリー&ブラッド・ピット。出会って10年、婚約から2年で、8月23日(現地時間)に南フランスで挙式した2人は、親族のみが出席した結婚式についてメディアには事後報告。その代わり、ウエディング写真を『People』と『HELLO』という米英それぞれを代表する芸能週刊誌に独占掲載させた。一説によると、両誌は掲載料としてそれぞれ250万ドル、計500万ドルを支払ったと言われていて、アンジーたちは全額を自分たちが設立した慈善団体に寄付したという。

人権派の美人弁護士と交際1年でゴールインしたジョージ・クルーニー。こちらは親友のブラピと対照的に、挙式日時や場所などを事前に公表し、9月27日(現地時間)にヴェネチアで執り行われた結婚式はマット・デイモン夫妻やU2のボノをはじめセレブも招待し、総額1300万ドルとも言われるハデ婚。挙式前夜のパーティや29日(現地時間)に市役所で行った人前結婚式はパパラッチに撮られ放題だったが、花嫁のウエディングドレス姿はこちらも『People』および『HELLO』の独占掲載。詳細は不明ながら巨額の掲載料が支払われ、その大半をスーダンでの戦争犯罪を監視するために2010年にジョージが参加して創設されたサテライト・センチネル・プロジェクトや人権擁護の慈善団体へと寄付する予定だという。

一方、9月30日(現地時間)に第1子の女児が誕生した婚約中のアシュトン・カッチャーとミラ・クニス。赤ちゃん誕生の第一報はゴシップ・サイトが伝えたが、その時点では明らかにならなかった「ワイアット・イザベル」という命名については、アシュトン自らがネットを通じて発表した。アシュトンはまずフェイスブックの公式アカウントで「赤ちゃんの写真はここです。このなかの1人です」とソーシャル・ニュース・サイト「A+」上のリンクをシェア。リンク先には新生児や動物の赤ちゃんの写真数枚がアップされ、娘の名前が紹介されていた。実は「A+」はアシュトンが会長をつとめる企業なのだ。

同じ手法で、夫のライアン・レイノルズとの第1子懐妊を報告したのはブレイク・ライブリー。今年7月から始めたライフスタイル・サイト「Preserve」のインスタグラム・アカウントでベビー服の写真に「ビッグ・ニュースがあるのでチェックして」と「Preserve」のURL付きのコメントを書き添えて投稿。リンク先の記事中に、ブレイクが少しふくらんだお腹を愛おしそうに抱える写真が掲載されていた。

オールド・スクールは私生活を高く売って、野次馬たちの目を楽しませながら利益を寄付。ニュー・スクールは写真で儲けようとはしないが、既存のSNSから自身のサイトへ誘導し、遊び心を加えて詳細をアナウンス。多様化する情報ツールの扱い方に新旧世代の差がはっきりと表れたのは面白い。

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