毎月23日は不眠の日。「ふ(2)み(3)ん」(不眠)と読む語呂合わせから、不眠の改善について適切な情報発信を行う日として制定された。
日本人の5人に1人は慢性的な不眠に悩まされているという。ぐっすりと眠れない人や、夜中に起きてしまう人など、症状は様々だが、中でも「長期間にわたり夜間の不眠が続き」、「日中に精神や身体の不調を自覚して生活の質が低下する」、この2つが認められたとき“不眠症”と診断される。今回は、それらの条件にしっかりと当てはまりそうな、重度の“不眠症”を抱えた男が主人公の作品を紹介しよう。
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クリスチャン・ベイルの壮絶な役作りが話題になった『マシニスト』
主人公・トレバーは重度の不眠症で1年間眠れていない。体重も減り、体は骸骨のように痩せ細っていたが、それでも毎日規則正しく仕事に出かけていた。しかしある日、自宅で奇妙な貼り紙を見つけたのを境に、陰謀めいた出来事に巻き込まれていく…。
主演クリスチャン・ベイルの凄まじい役作りが話題になった本作。その役作りとは、トレバーを演じるために30キロ近く減量したことだ。なんと、身長183cmで体重85キロの体型から、毎日りんご1個とツナ缶のみで過ごして55キロまで体重を落としたのだという。
その甲斐あってか(?)、本作では凄まじくガリガリに痩せ細った肉体を披露。このビジュアルが、“365日眠れていない男”という役の説得力を大幅にアップさせている。ちなみに本作の撮影終了後、『バットマン ビギンズ』のオーディションのため、半年間で45キロも体重を増やしたのだとか…。
そんな本作は、主人公・トレバーの妄想と現実がごちゃ混ぜになって話が進行していくため、終盤まではやや何が起こっているか分かりづらい。しかし、最後には“真相”が明かされ、これまで意味不明だったことの線と線が繋がる。本作を見たあとは、何だかスッキリ寝られそうな気持ちになるが、夜更かしに要注意。ちなみに本作のどこかに、ふっくらしたベイルの姿も登場する。
まだまだある“不眠症”患者が登場する映画
『マシニスト』以外にも、不眠症を抱えた登場人物が出てくる映画はいくつも存在する。マーティン・スコセッシ監督の『タクシードライバー』(76年)の主人公・トラヴィスは戦争による深刻な不眠症を患ったタクシードライバーだ。
また、デビッド・フィンチャー監督の『ファイト・クラブ』(99年)は、不眠症に悩まされる主人公が、ブラッド・ピット演じるタイラーと出会い、謎の秘密組織「ファイト・クラブ」のメンバーになる…というストーリー。それぞれの“不眠症”を抱えたキャラクターの違いを見比べてみるのもおすすめだ。(Y)
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