世界最大級のドキュメンタリーチャンネル「ディスカバリーチャンネル」が11月3日朝9時(日本時間)から220の国と地域で世界同時生放送した『生中継!シカゴ高層ビル綱渡り』。この番組内でアメリカの曲芸師ニック・ワレンダが、イリノイ州シカゴでの綱渡りによる2つのギネス世界記録を樹立した。
・この記事(命綱と安全ネットなしで高層ビルを綱渡り)のその他写真
5万人を超える観客が見守るなか、ニックが挑戦した最初の世界記録は、シカゴ川に面したマリーナ・シティの西棟(65階建て588フィート/約179.3m)から、向こう岸のレオ・バーネットビルディング(50階建て671フィート/約204.5m)まで、最大19度の傾斜がついた綱を命綱と安全ネットなしで渡るというもの。
当初予定していた傾斜は15度だったが、安全装置の設置などにより19度とより急勾配に。出発地点から到達地点までの落差はおよそビル8階分にも及ぶ急なもので、加えて「ウィンディー・シティ」(風の街)としても知られるシカゴ特有の強風も影響し、これまでにニックが挑戦したなかでも非常に難易度の高いチャレンジとなった。
一方、2つ目の記録はマリーナ・シティ西棟から東棟へ、目隠しをして命綱と安全ネットなし綱渡りするというもの。目隠しをしての記録はニックにとって初挑戦となったのみならず、1つ目のギネス世界記録達成後の疲労が残るなか、すぐでのチャレンジとなった。
こうしたチャレンジを見事成功させ、2つの記録を打ち立てたニックは家族と笑顔で対面。インタビューでは「前回のグランドキャニオンでの挑戦時は孤独との戦いだったが、今回は観客の声援が聞こえた。本当にありがとう」と述べ、「来年はワレンダ一家にとって、綱渡り芸をはじめて45周年になるので、曾祖父がチャレンジした高さ600フィート以上の場所で逆立ちして綱渡りに挑戦したい」と抱負を語った。
すでに8個の世界記録を保持しているニックは、今回のチャレンジで合計10個の世界記録保持者となっている(※事前に保持していた8個の世界記録のうちギネス認定は5個)。
なお、この番組はディスカバリーチャンネルにて11月8日18時から120分短縮版が再放送される。
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