第72回ゴールデングローブ賞授賞式が1月11日(現地時間)にロサンゼルスで行われ、リチャード・リンクレーター監督の『6才のボクが、大人になるまで。』がドラマ部門作品賞、助演女優賞、監督賞の最多3部門で受賞した。
・4人の俳優が12年間に渡って家族を演じた『6才のボクが、大人になるまで。』が国際映画批評家連盟賞に!
ハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)会員の投票で決定するゴールデングローブ賞はアカデミー賞の前哨戦のハイライトとして知られ、今後発表になる映画俳優協会(SAG)賞、製作者協会(PGA)賞などとともにオスカーの行方を占う賞とされている。
最多7部門にノミネートされた『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』はマイケル・キートンがミュージカル・コメディ部門で男優賞を受賞、監督のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥも共同執筆した脚本賞の2冠となった。俳優賞は各作品の候補者が分け合うなど、1作に受賞が集中しなかったことからも、全体のレベルの高かったことが伺える。
今年の授賞式は、昨年11月から12月にかけてハリウッドを震撼させたコンピュータ・ハッキング事件とコメディ映画『THE INTERVIEW(原題)』の公開中止騒動、7日(現地時間)にパリで起きた新聞社襲撃事件に反応する空気が濃く、司会のエイミー・ポーラーとティナ・フェイはコメディ女優のマーガレット・チョーが扮した“北朝鮮の映画記者”をHFPAの新会員として紹介するなど、きついジョークが目立った。
一方、HFPA協会長のテオ・キングマは「我々は芸術表現の自由の重要性を理解しています。北朝鮮からパリまで、言論の自由を抑圧する人々と戦うために団結しましょう」とスピーチ、スタンディング・オベーションを受けた。
同日、パリでは各国首脳も参加する100万人規模の反テロのデモが行われたが、ジョージ・クルーニーは、襲撃された新聞社と言論の自由を支持するスローガン「Je suis Charlie」のバッジを胸につけ、ヘレン・ミレンはドレスの胸元にブローチのようにペンを飾り、フランス人の作曲家、アレクサンドル・デスプラも「Je suis Charlie」と書かれた紙を掲げてレッドカーペットを歩いていた。
映画部門の授賞結果は以下の通り
作品賞(ドラマ部門):『6才のボクが、大人になるまで。』
男優賞(ドラマ部門):エディ・レッドメイン(『博士と彼女のセオリー』)
女優賞(ドラマ部門):ジュリアン・ムーア(『アリスのままで』)
作品賞(ミュージカル・コメディ部門):『グランド・ブダペスト・ホテル』
男優賞(ミュージカル・コメディ部門):マイケル・キートン(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)
女優賞(ミュージカル・コメディ部門):エイミー・アダムス(『ビッグ・アイズ』)
助演男優賞:J.K.シモンズ(『セッション』)
助演女優賞:パトリシア・アークエット(『6才のボクが、大人になるまで。』)
監督賞:リチャード・リンクレーター(『6才のボクが、大人になるまで。』)
脚本賞:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、 ニコラス・ヒアコボーネ、アレクサンダー・ディネラリスJr.、アルマンド・ボー:(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)
外国語映画賞:『リヴァイアサン』(ロシア)
アニメーション作品賞:『ヒックとドラゴン2』
作曲賞:ヨハン・ヨハンソン(『博士と彼女のセオリー』)
主題歌賞:GLORY(『SELMA(原題)』)
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