震災から20年、藤本泉ら登壇者が『劇場版 神戸在住』初日に思い語る
阪神・淡路大震災からちょうど20年目となる1月17日に、テアトル梅田とシネ・リーブル神戸で『劇場版 神戸在住』の初日舞台挨拶が行われ、キャストの藤本泉、浦浜アリサ、松永渚、柳田小百合と、白羽弥仁監督が登壇した。
主人公の辰木桂役を演じた藤本は、「埼玉生まれの埼玉育ちで、20年前はまだ3歳だったこともあり記憶はないに等しいのですが、両親が震災前の神戸に11年間住んでいて、親戚も被災していたので、神戸の街に縁を感じます。1月17日というこの日に『神戸在住』の舞台挨拶で、この場に立っていられることに感謝の気持ちでいっぱいです」とコメント。
続けて「震災を描いていても、当時の映像は少ししか出ていない作品です。過去があっての神戸ですが、未来の神戸に明るい希望をもてる、見終わった後にやさしく明るい気持ちにさせてくれる作品です」と話した。
桂の友人・泉海洋子役に扮した浦浜は現在24歳。兵庫県川西市出身だそうで「当時は4歳だったのですが、川西は神戸の街から少し離れているので、うちのまわりは建物が倒壊したりしなかったのですが、同じ揺れは経験しました。母と同じ部屋で寝ていたのですが、地震が起きたとき、母がベッドに飛び込んで私をかばってくれたこと、本棚が倒れてきたことは鮮明に覚えています」と回答。
神戸で生まれ育ったという金武場和歌子役の柳田は、今も神戸在住。「4歳のときに被災したのですが、すごく幼かったので記憶自体はあまり残っていないんです。ただ、小学校にあがったときに毎年歌う曲があって、『しあわせがはこべるように』という神戸市の子どもたちが震災復興のために歌っている曲なんですけど、毎年それを校庭に集まって歌うことで、震災の被害が早く復興してくれればいいなということを経験していたので、今でもとても大切な曲です」と話した。
また、鈴木タカ美役の松永は、この日の朝に東遊園地の追悼式に行ったと明かし、「自分自身被災はしているんですが、4歳だったのでそのときの記憶はあまりないんです。でも改めてそれを肌身で実感する機会になりました。実際行って見ると空気が前向きで明るいんですね。この作品でみなさんのその思いを繋いでいきたいと思いました」と話していた。
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