佐藤浩市が『64』主演「覚悟を決めなければできない作品」

佐藤浩市
佐藤浩市

警察小説、人間ドラマの名手で「半落ち」「クライマーズ・ハイ」などの傑作を生み出してきた横山秀夫が7年ぶりに放つ衝撃作『64(ロクヨン)』。この小説が佐藤浩市主演で前後編2部作として映画化されることが発表された。

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同小説は、2012年「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、2013年「このミステリーがすごい!」年間1位、2013年「本屋大賞」第2位に輝いた話題作。過去のどの警察小説よりも警察、記者たちの葛藤・攻防がリアルに描かれ、その上、いまだかつてない驚愕のミステリーを有する作品として、瞬く間に文壇を席巻した。

映画化にあたって、佐藤が演じるのは、かつては刑事、現在は広報官として昭和64年に発生した未解決の少女誘拐殺人事件、通称「ロクヨン」に挑む主人公の三上義信役。数々の映画に出演してきた佐藤だが、前後編2部作の大作で主演をつとめるのは初めて。本作については、オファーを受ける前、原作を読んだ段階から出演を熱望していたという。

メガホンをとるのは、『ヘヴンズ ストーリー』(10年)が第61回ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞した瀬々敬久監督。佐藤とはその『ヘヴンズ ストーリー』や『感染列島』でもタッグを組んでいる。

本作出演について佐藤は「『クライマーズ・ハイ』の時もそうでしたが、『64』も原作を読んだ時から大変な仕事になるという覚悟を決めなければできない作品です。しかし自分がやりたい、やらなければいけないという演者の欲と必ず強い作品にできるということを信じて、監督スタッフとともにぶつかりたいと思います」とコメント。

原作の横山はこの作品について「何年も苦しんで執筆した作品なので、自分の分身のように感じます。デビュー以来、組織と個人のせめぎ合いを中心に書いてきましたが、『64』はその集大成と言えるかもしれません」と語り、前後編2部作の大作として描かれる点に関しては「知らされた時は本当に驚きました。嬉しい半面、『64』の文庫本を上下巻で出している身としては『冒険だな』とも。本では上巻、映画では前編のできと質がまず問われますよね。恐いけれどもワクワクする。冒険のパートナーに『64』を選んでいただいたことに感謝しています」と話している。

『64(ロクヨン)』は2016年、全国東宝系にて公開となる。

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