映画『くちびるに歌を』初日舞台挨拶が2月28日、新宿ピカデリーにて行われ、新垣結衣、木村文乃、桐谷健太、三木孝浩監督、そして合唱部の生徒役を演じた恒松祐里、下田翔大、葵わかな、柴田杏花、山口まゆ、佐野勇斗、室井響、朝倉ふゆな、植田日向、高橋奈々、狩野見恭兵、三浦翔哉が登壇した。
本作は、アンジェラ・アキの「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」をモチーフに執筆された中田永一の小説を映画化。ある出来事がきっかけでピアニストとしての活動を休止し、故郷の五島列島に戻ってきた臨時教師のユリ(新垣結衣)と、色々と家庭の問題を抱える合唱部の生徒たちの交流を描いた感動の物語。
1月から全国18都市に及ぶプロモーション活動を続けてきた合唱部員を演じた若手俳優たちは、この日も「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」を合唱すると、新垣は「会場で聴くたびに、違う歌声。どんどんよくなっていった。アンジェラ・アキさんの曲を聴くとみんなを思い浮かべます。素敵な想い出をありがとうございます」と賞賛。
そんな新垣から、サプライズで生徒たちへの卒業式が行われた。12人の合唱部のメンバーすべてにメッセージを贈った新垣は「お客さまにこの映画が旅立っていく、公開初日を持って、全過程を終了したことを証明します」と卒業証書を授与。合唱部のリーダーとしてみんなをまとめてきた恒松は「この1年楽しくていい経験になりました。この中学校卒業を自信にがんばっていきたいです」と力強く宣言すると、目から大粒の涙がこぼれた。
メガホンをとった三木監督は「この作品に出会えて幸せ。この映画を作っていく中で、自分が人との出会いによって生かされていること、周囲の人に支えられていることを実感します」と感無量な表情を浮かべると、新垣も「三木監督が『1歩前に出る勇気を与えられるような作品にしたい』と仰っていましたが、まさにそんな映画になったと思います。わたしも何かに躓いたときには、この作品を見て、勇気をもって進んでいきたいと思います」と力強く語っていた。
(text&photo:磯部正和)
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