15万ドル、高級ドレスの6000個パールは偽物！がっかりした犯人が返却

2015.03.04

今年のオスカーのベストドレッサーと評判だったルピタ・ニョンゴ／アカデミー賞公式サイトより

先月22日（現地時間）、第87回アカデミー賞授賞式で助演男優賞のプレゼンターだったルピタ・ニョンゴ。6000個のパールをあしらったカルバンクラインのドレスが大好評だったが、そのドレスが盗難された後、無事発見された騒動があった。

事件が起きたのは現地時間の先月25日。価格15万ドルのドレスは、ルピタが滞在していたハリウッドのホテルの部屋から盗まれた。だが、捜査が続いていた27日（現地時間）に同じホテルのトイレで発見された。これはゴシップサイト「TMZ.com」に犯人を名乗る男性が27日午後に電話をしてきたことから発覚した。

その男性によると、彼と仲間たちはルピタの部屋のドアが半開き状態だったことから侵入し、ドレスを盗んだという。その後、ドレスからはぎ取ったパール2個を調べたところ、本物ではなくフェイクであると判り、返却することにしたという。「TMZ」が通報し、ロサンゼルス警察が現場に向かうと、証言通り、２階のフィットネスセンターに隣接するトイレの洗面台下に黒いゴミ袋に入ったドレスがあったという。

犯人を名乗る男性は「TMZ」に連絡した理由を「ハリウッドのインチキを世界に知らしめたかった」と語っている。

しかし、これは「インチキ」というより防犯対策と考えるべきだろう。海外の富裕層は、所有する宝飾品とそっくりのイミテーションを造らせることがある。身につけるのはイミテーションで、本物は貸金庫などに預けるのだ。今回の盗難騒動から見ても、パールが偽物だったからこそ被害は最少限に抑えられた。

果たしてルピタがドレスのパールの真偽を知っていたかどうかは不明だが、実際の価値はだいぶ下がると判ってガッカリしているかもしれない。といっても、おそらく自腹で購入したのではなくブランドから贈られたものだろうから、あまり文句も言えないだろう。だが、この事件がある種の教訓となって、無闇にセレブのドレスやアクセサリーを狙う犯罪はちょっと減るかも？