勝者は誰? 腕自慢素人がお菓子作りで頂点を競うイギリスの長寿番組が熱い!

#Hulu週間ランキング#イギリス#コラム#コンテスト#ブリティッシュ ベイクオフ#料理

ブリティッシュ ベイクオフ
『ブリティッシュ ベイクオフ』シーズン1~8 Huluで配信中
(C) Love Productions 2017
(※画像はシーズン8)

アマチュア・ベイカーたちの勝ち抜き戦『ブリティッシュ ベイクオフ』

今年は英国エリザベス女王即位70周年にあたり、記念式典なども行われているが、そんな中、2010年に放送開始したイギリスの国民的人気番組『ブリティッシュ ベイクオフ』が日本で再注目されている。アマチュアによる製パン・製菓コンテスト番組で、今年からNHKが放送を開始した影響か、Huluでも視聴者が増加、最近はランキングの常連になっている。そこで今週は8月24日~30日のHulu週間ランキング<海外ドキュメンタリー&バラエティ>部門より2位にランクインした同番組を紹介したい。

終焉の世界で航海を続ける彼らの運命は? サバイバル下でも恋愛は外せない!?

本作は、全英で何千人もの応募者の中から選ばれた老若男女10~10数名のアマチュア・ベイカーが、「ケーキ」「パン」「タルト」など週ごとに異なるお題に沿って腕を競いあう番組。毎回3つのチャレンジ(オリジナル、テクニカル、マスターピース)があり、制限時間の中でお菓子またはパンを作り、セレブシェフのポール・ハリウッドと料理研究家のメアリー・ベリーの審査を受ける。その結果、非情にも1~2名が脱落し、勝ち残った者たちだけが翌週のラウンドに進出できる。

痛恨のミスも! 審査員の辛口コメントも面白い

見どころは、なんといってもベイカーたちの真剣勝負。何千人もの応募者の中から選ばれた人たちなので腕は確かなはずだが、使い慣れた自宅キッチンとは違う場所(白い大きなテントの中)で審査員を前にライバルたちと一斉に料理するという緊張感からか、重要な材料を入れ忘れたり、とんでもない量の砂糖を入れてしまったり、型抜きクッキー生地がでろーんと全部くっついてしまったり、といった、おそらく普段ならあり得ないはずのミスが頻発する。そこから調子を崩して実力を発揮できない人もいれば、なんとかリカバリーする人もいて、見ている側もドキドキしてしまう。

また、可愛らしい見た目のお菓子を作る人、味の強い素材を使った独創的なレシピに挑む人など、参加者の個性が作品に現れるのも見ていて楽しい。そして、それに対して、ポールとメアリーの寸評を聞くのがまた面白いのだ。「生焼け」「パサパサ」「見た目はいいけど味がいまいち」といった厳しい評価もあれば、「チョコレートがなめらか」「タルトの底までしっかり焼けている」「これに紅茶があれば最高だ」などの褒め言葉も。それを聞く参加者の表情が、ちょっと悲しそうになったり笑顔になったりするのもまたいい。筆者が個人的に気に入っているのは、最初は厳しめだと思っていたメアリーが、試食した際、ごくまれに「んー!」と言うとき。このときは本当においしいんだろうな、と思う。反対にポールは、その場ではわりと激励するのだが、脱落者を決める審査時間(審査員2人と司会2人の4名でテーブルを囲んで話し合っている)には「あれはひどかった」など厳しい発言が多い。ただ、やはり基礎的な技術力を重視しているのがわかるので、やはりプロなんだなあ、と思う。

ベイカーたちの友情に感動! イギリスらしい風景やティーセットも見どころ

参加者たちに生まれる友情もドラマチックだ。最後の勝負のときには、脱落者たちも集まり、ファイナリストが作った渾身のケーキを一緒に食べる。途中敗退した人たちも前を向き、勝者をたたえる姿に感動する。

他にも、司会者が製粉工場やお菓子メーカーなどを尋ねて歴史を聞いたりするコーナーがあるのだが、これがまた、ためになって面白い。コンテストの収録は春~夏にかけて行われているようで、会場のテントの周りに咲くバラが美しく、時折、小鳥の鳴き声も聞こえるのもイギリスらしい感じだ。各ラウンドの最終審査のとき、ポールとメアリー、司会のスー・パーキンスとメル・ギェドロイツがテーブルを囲んで話し合っているのだが、そこに置かれたティーポットやカップもさまざまなデザインで可愛い。

お菓子好き、お菓子作り好きにはたまらない番組だが、さほどお菓子に興味がなくても、一般人のベイカーたちが時に失敗しながらも実力を発揮しようと奮闘する姿には誰もが熱くなるだろう。

現在、Huluではシーズン8まで見放題配信している。このシーズン8からは、放送局がBBCからチャンネル4に変わったことにより、ポール以外のキャストが降板して新メンバーとなった。お洒落でお茶目な老婦人のメアリーを見られなくなったのは寂しいが、新たな審査員のプルー・リース(シェフでレストラン経営者)のもとで繰り広げられる白熱ベイカー・バトルを引き続き楽しみたい。(※トップ画像はシーズン8のもので、左からポール・ハリウッド、司会のサンディー・トクスヴィック、司会のノエル・フィールディング、右がプルー・リース)(文:中山恵子/ライター)

【Hulu 8月24日~30日の週間ランキング/TVシリーズ】
1位『名探偵コナン』
2位『新・信長公記 ~クラスメイトは戦国武将~』
3位『キングダム 第4シリーズ』
4位『オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~』
5位『ウォーキング・デッド』
6位『謎とき冒険バラエティー 世界の果てまでイッテQ! 』
7位『家庭教師のトラコ』
8位『黒の召喚士』
9位『アオアシ』
10位『オーバーロードIV』

【Hulu 8月24日~30日の週間ランキング/海外ドラマ】
1位『ウォーキング・デッド』
2位『CSI:科学捜査班』
3位『シカゴ・メッド』
4位『FBI:特別捜査班』
5位『ロスト・イン・オーシャン 消えた大陸』
6位『CSI:ベガス』
7位『THE FLASH/フラッシュ』
8位『FBI:Most Wanted ~指名手配特捜班~』
9位『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』
10位『ウェントワース女子刑務所』

【Hulu 8月24日~30日の週間ランキング/海外ドキュメンタリー&バラエティ】
1位『古代の宇宙人』
2位『ブリティッシュ ベイクオフ』
3位『トーキング・デッド』
4位『マッチングの神様 ~結婚実験リアリティ~ 全てのカップルへ』
5位『ハリー・ポッターと魔法の歴史』』
6位『人類滅亡 -LIFE AFTER PEOPLE-』
7位『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ』
8位『世界10大ミステリーを追え! 』
9位『シリアルキラー・サバイバー』
10位『人類滅亡の日 ~世界が終わる10のシナリオ~』

【Hulu 8月24日~30日の週間ランキング/アジアドラマ】
1位『緑豆の花』
2位『ステキな片想い』
3位『私はチャン・ボリ! 』
4位『トッケビ ~君がくれた愛しい日々~』
5位『花郎〈ファラン〉』
6位『偉大な誘惑者』
7位『1%の奇跡』
8位『リーガル・ハイ』
9位『あいつがそいつだ』
10位『ペガサスマーケット』