1942年1月20日、ヨーロッパにおける1100万のユダヤ人の運命を決めたヴァンゼー会議
1100万ものユダヤ人絶滅政策を決定したヴァンゼー会議を題材とした映画『THE CONFERENCE(原題)』の邦題が『ヒトラーのための虐殺会議』に決定。ヴァンゼー会議が開催された日からちょうど81年後の2023月1月20日より全国公開されることになった。
・ドイツ研究者と大学生が激論「ユダヤ」「ナチス」そして「ホロコースト」……
1942年1月20日正午。ドイツ・ベルリンのヴァンゼー湖畔にある大邸宅にて、国家保安部代表のラインハルト・ハイドリヒに招かれた高官15名と秘書1名による会議が開かれた。議題は「ユダヤ人問題の最終的解決」について。それはヨーロッパにおける1100万ものユダヤ人を計画的に駆除する、つまり抹殺することを意味するコード名だった。
ユダヤ人の移送、強制収容、強制労働、計画的殺害など様々な方策が、誰一人として異論を唱える者がいないまま議決された。その時間は、たったの90分。この史上最悪の会議の全貌が80年後のいま、明らかになる。
ユダヤ人をドイツ占領下および同盟国から東ヨーロッパの絶滅収容所へと強制送還する始まりとなった「ヴァンゼー会議」。本作は、アドルフ・アイヒマンによって記録された会議の議事録に基づき、80年後の2022年にドイツで製作された。1部のみが残されたその議事録は、ホロコーストに関する重要文書である。
マッティ・ゲショネック監督は「ヨーロッパにいる全ユダヤ人の駆逐が、冷静な会話によって議論され決められていく様子を事実に基づいて描こうと思いました」と語る。出席者15名がまるでビジネスのように、論争の的になるユダヤ人問題について淡々と話し合う。大量虐殺に反論する者は誰一人いない。その異様な光景をありのままに描き出す。
『ヒトラーのための虐殺会議』は2023月1月20日より全国公開される。
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