3月公開作の1位は『映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ)』の25億円。長編アニメシリーズ35作目で、のび太と仲間たちがヒーローになり、宇宙の平和のために戦う姿を描く。
映画35周年を記念して「ドラえもん映画祭2015」が開催されたり、映画スターの手形が並ぶ日比谷シャンテ「合歓(ねむ)の広場」にドラえもんの手形が設置。記念セレモニーには、ドラえもんの声優・水田わさびとドラ☆応援団の一員でもあるサバンナ・高橋茂雄が登場し、マスコミの注目を集めた。また、主題歌をmiwaが歌ったり、爆笑問題の田中裕二や観月ありさ、市村正親らがゲスト声優で出演する話題性がPRにつながった。例年通りの大ヒットで、公開後23日間で興収25億円は前作(最終興収35.8億円)と比べて102%と、ほぼ同じペースで興収を伸ばしている。
2位は『イントゥ・ザ・ウッズ』の17億円。赤ずきんやシンデレラなどおとぎ話の主人公たちが歌い踊るディズニーミュージカル映画だ。『アナと雪の女王』でアナの日本語版吹き替えを担当した神田沙也加が宣伝ナビゲーターをつとめ、PR活動に力を入れた。また魔女役のメリル・ストリープとあかずきん役のリラ・クロフォードが来日し、マスコミの注目を集めた。ディズニーは正月映画『ベイマックス』に続く大ヒットで、ブランド力の高さを示した。
3位は『ストロボ・エッジ』の15億円。少女マンガの実写映画化で、原作者は『アオハライド』の咲坂伊緒。年上の彼女がいる男子高生(福士蒼汰)を好きなった女子高生(有村架純)を主人公にしたラブストーリーだ。人気俳優2人が数多くのバラエティ番組に出演してPRにあたった。また正月に公開された『アオハライド』が興収18億円のヒットとなったことから、同じように10代女性を中心に集客した。
4位は『映画 暗殺教室』の12億円。累計発行部数が1350万部を超える人気マンガの実写映画化。中学校にタコ型の謎の生物が担任として現れ、「自分を殺せなければ地球を破壊する」と宣言。落ちこぼれの生徒たちが暗殺の任務に挑む。主演はHey!Say!JUMPの山田涼介。製作したフジテレビを中心に数多くのバラエティ番組に出演してPRにあたった。こちらも10代女性を中心に集客している。
5位は『ナイトミュージアム エジプト王の秘密』の8億円。夜になると博物館の展示物が動き出す人気アドベンチャーシリーズの最終章で、ロビン・ウィリアムズが最後の名演を見せるのも話題。日本語版吹き替えを担当した「チューリアル」の徳井義実と渡辺直美がイベントに参加してPRにあたった。(文:相良智弘/フリーライター)
[3月公開作ランキング]
1位『映画 ドラえもん のび太の宇宙英雄記』25億円
2位『イントゥ・ザ・ウッズ』17億円
3『ストロボ・エッジ』15億円
4位『映画 暗殺教室』12億円
5位『ナイトミュージアム エジプト王の秘密』8億円
(3月29日時点。ムビコレ調べ)
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