宮部みゆきの傑作ミステリーを前後篇の2部作で映画化した『ソロモンの偽証』。その後篇となる『ソロモンの偽証 後篇・裁判』が4月11日に公開初日を迎え、新宿ピカデリーで行われた舞台挨拶に、藤野涼子、板垣瑞生、石井杏奈、清水尋也、富田望生、前田航基、望月歩ら中学生を演じた俳優たちと、佐々木蔵之介、夏川結衣、成島出監督が登壇。成島監督から中学生キャストへ、本作の卒業証書贈呈と、両親役を演じた佐々木と夏川より、主人公を演じた藤野への花束贈呈も行われた。
藤野は「本日はお足元が悪いなか、ご来場いただきましてありがとうございます。作品はいかがでしたか? 『前篇・事件』をご覧いただいてから今までの間のモヤモヤがすっきりしたと思います」と挨拶。成島監督から「本日で卒業ということですが、初めはお芝居ができなくて辛い思いもしたと思います。だけど頑張ってやりきった結果はみなさんご覧いただいているのでおわかりのことでしょう。これからもたくさんの苦難が待ち受けていると思いますが、そのときはこの『ソロモンの偽証』をやりきった勇気と仲間たちのことを思い出して、頑張ってもらえればと思います。ありがとう」と卒業証書を渡されると、感極まり涙。
板垣は「『後篇・裁判』には僕らのすべてが詰まっています。ご覧いただきありがとうございました」と話し、成島監督からは「板垣君も初めはお芝居ができませんでした。藤野さんと2人、お芝居はできなかったけれど真っ直ぐな眼差しと、瞳にかけて重要な役をやってもらいました。難しいエチュードを鼻水たらしながらやってもらったり、苦しい芝居を乗り越えて、しっかりとやり気ってくれました。ありがとう」と温かい言葉をかけられた。
石井は「『後篇・裁判』は私たちの集大成であり、スタートだと思います。みなさんの心のなかに一生残り続ける作品になることを願っています」と話し、清水は「最後までご覧いただき、清々しさを感じてもらえたと思います。みんなと一緒の舞台挨拶は、もう最後と思うと寂しいですが、最後まで楽しんで下さい」とコメント。これを受け、成島監督は1人ひとりに最後までやり抜いたお礼と今後への激励の言葉をかけていた。
また、佐々木は「藤野涼子と父と娘として会えるのは今日が最後だと思うと寂しいですが、誇りに思っています。現場では劇中以上に泣いていて、悔し涙をたくさん流したと思います。最後は笑顔でお疲れさまでしたという涼子の姿に、キャスト・スタッフみんながが引っ張ってもらったと思います。覚悟をもって藤野涼子という役名を芸名につけて臨んでくれたから、ほかの現場でも『涼子』と呼べることが楽しみです。卒業おめでとう、そしてありがとう」と呼びかけ、夏川も「涼子に対しては佐々木さんが仰っていたことと同じなのですが、本当にこれからも『涼子』と言えて嬉しいです。母親として一生懸命頑張っている姿を横で見ていたので、やりきったことを誇りに感じました」と、2人して親心をのぞかせていた。
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