北野武監督最新作『龍三と七人の子分たち』の特別試写会が4月14日にイイノホールで行われ、主演の藤竜也をはじめ、近藤正臣、中尾彬、品川徹、樋浦勉、伊藤幸純、吉澤健、小野寺昭、安田顕、萬田久子と北野監督が登壇した。
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本作は、引退した元ヤクザのジジイたちが、オレオレ詐欺や悪徳訪問販売でやりたい放題のガキどもと対決する痛快エンターテインメント。ガキどもに対抗するため、ジジイたちは龍三を親分に、残り7人が子分となって新たに「一龍会」を結成する。
龍三親分役を演じた藤は「今日はご来場ありがとうございます。これは人生を深く語る難しい映画ではございません。ですから、まず笑いのスイッチを入れてご覧下さい」と挨拶。すると、若頭のマサ役の近藤から「龍三親分、ちょっと言葉少ないよね」と突っ込まれる始末。だが、今度はその近藤が「ちゃんと喋ろうと思っていたんですけど、忘れちゃったので、これくらいでいいですか」と尻切れとんぼ的に挨拶すると、藤から「短いよ」と言い返されていた。
また、神風のヤス役の小野寺は「撮影は去年の4月、5月、6月、3ヵ月かかりました。去年は平均年齢72歳でしたけど、今年は平均年齢73歳です。自身は誕生日がくると72歳になります」とコメント。だが、はばかりの茂吉役の中尾から「若ぶるなよ」と突っ込まれ、これに小野寺は「ジジイが集まると人の話を遮るし、人のことはどうでもいいんですよ。自分だけなんですよね!」と語り笑いを誘った。
そんな元気なジジイ俳優を前に、北野監督は「ざっと並ぶと、戦没者慰霊会のよう」と切り出すと、いろいろあったと述懐。「『ヨーイスタート!』の声が聞こえなくて、『えっ』って言っちゃう人がいたり、カンペを書いたら小さくて見えなくて、段々(カンペが)デカくなって、とんでもない大きさのカンペを読んでいたら、(カンペを追う)目の動きがバレバレになったり。衣装を着てそのまま帰っちゃった人とか、何をトチ狂ったのか、衣装さんばかり口説いているオジイちゃんがいたり」と様々な撮影エピソードを披露
さらに続けて、舞台挨拶などのイベントが「黙祷から始まるのが一番恐い」とブラックジョークを連発すると、「おかげさまで、みなさん元気で揃っていただきました。この映画がヒットしたら『龍三と七人のユーレイたち』という続編を作ろうと思います」と語り、会場を沸かせていた。
『龍三と七人の子分たち』は4月25日より全国公開となる。
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