故人の映画スターが新作に“出演する”ことも可能に?
3月に、失語症を理由に俳優業からの引退を発表したブルース・ウィリスが、アメリカの「Deepcake」という会社との新たな契約を結び、デジタルで彼の顔を模した映像“デジタル・ツイン”の作成が可能になった。
イギリスの「テレグラフ」紙によると、ウィリスは自身の肖像権を同社に売却し、AI技術を利用した、いわゆるディープフェイクによって彼の顔そっくりの“デジタル・ツイン”が作成され、今後スクリーンなどで使用されるという。
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すでにヨーロッパの広告企画にウィリスの“デジタル・ツイン”が雇われているという。同社の公式サイト上のトップページには、風貌が全く似ていない男性がウィリスの顔に変貌する様子を見ることができ、ウィリス本人の「自分のキャラクターがどういうものかはっきりする、その緻密さが気に入りました。私のいつものアクション・コメディのジャンルのミニ映画です。私にとっては、過去に戻る素晴らしい機会です」とコメントも寄せられている。
「現代のテクノロジーの出現により、コミュニケーションをとり、仕事をし、撮影に参加することができました。たとえ別の大陸にいたとしても。新鮮で興味深い経験で、チーム全員に感謝しています」
インターネット上ではディープフェイク技術を悪用したフェイクニュースもしばしば流れることから、否定的な見解も多い中でウィリスの思い切った決断については、歴史的な契約という声が上がっている。この技術を使用すれば、俳優が亡くなった後も、あるいは古き良き映画黄金時代のスターたちが作品に“出演”することも可能であり、ハリウッドに論争が巻き起こりそうだ。
現在はリタイア生活を送っているウィリスだが、家族のSNSに時折登場し、元気そうな様子がうかがえる。8月には妻のエマ・ヘミングのインスタグラムに、娘と一緒に森の中でバードウォッチングする姿が公開された。
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