「非常に不吉な感じ」マット・ディロンがミャンマーの難民キャンプを訪れ惨状をレポート
先日、主演ドラマ『ウェイワード・パインズ』のプロモーションで来日したマット・ディロンが、帰国前に日本からミャンマーに向かい、ミャンマーの少数民族・ロヒンギャの難民キャンプを訪問した。
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イスラム教徒であるロヒンギャの人々は仏教徒が大半を占めるミャンマーで迫害を受け、130万人がバングラデシュからの「不法移民」とされ、国籍も与えられない状況にある。貧困および民族間の衝突で国外脱出を図る人たちは後を絶たないが、周辺国が彼らの受け入れを拒否するようになり、ボートピープル化する人々も増えている。
ディロンはロヒンギャ難民問題について、1ヵ月ほど前にワシントンD.C.で行われた支援イベントで知った。そして5月下旬の来日を機に、ミャンマー西部のラカイン州で数万人が生活する難民キャンプ訪問を決めたという。AP通信の取材クルーと現地入りしたディロンは、事故で足に重傷を負いながら満足な治療も受けられない青年、栄養失調の乳児を抱いた母親たちと面会した。
「こんな生活を強いられなければならない人なんて誰もいない。人々は本当に苦しんでいる。ゆっくりと首を絞められていくような状況で、未来に希望を持てず、どこへも行く場所がない」とロヒンギャの苦境を伝えながら、「本当に悲しい」と語った。
過去にスーダンやコンゴの難民キャンプを訪問した経験のあるディロンだが、今回の2日間の滞在ではアフリカの時と違って、欧米人の支援者を1人も見かけなかったと話している。訪れた場所には、より暴力が激しい地域もあったとしたうえで、「ここは何か違う。人々が枯れ果て、死ぬまで放置されようとしているかのようだ」として、「言葉を選ばなければいけないけれど、非常に不吉な感じがある」と語った。
演じる仕事以外で目立つことを嫌うディロンだが、今回に限っては「もし、僕が声をあげることで関心を集めることができるなら、いつでも喜んでやるよ」と話し、それほど頻繁につぶやくことのないツイッターの公式アカウントで、自身が関わる支援団体のリンクを張るなど、積極的だ。
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