【今週見るならこの映画!】今週のニコラス・ケイジは無造作ウェーブヘアがなびく!
もしもニコラス・ケイジが泉に落ちて、女神様から「あなたが落としたのは少し髪が薄いニコラス・ケイジですか? それともふさふさのニコラス・ケイジですか?」と聞かれたら悩んでしまう。だってそこ、ファンにとって超重要な要素なのだから。短髪もいいが、『コン・エアー』や『バンコック・デンジャラス』、『ドライブ・アングリー3D』といった長髪派(プラスややくたびれた感)に嬉しい『ザ・レジェンド』が今週公開。ほかに、アンソニー・ホプキンスが人質を熱演する『ハイネケン誘拐の代償』や、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずがきっと日本一番美しい4姉妹を演じる『海街diary』など登場!
『ザ・レジェンド』6月12日公開
〈ソードアクションにも注目〉
今年早くも2本目の公開となるニコラス・ケイジが、黒のロン毛をなびかせるソードアクション。中世を舞台に十字軍で最強の騎士として活躍した男が、戦いに疲れ中国へ。そこで、皇帝の後継者争に巻き込まれ相棒と共に用心棒として剣をふるう時代劇だ。何かとヘアスタイルをイジられたり外見でも注目を集めるケイジは、5月公開『ラスト・リベンジ』の白髪から一転、無造作ウェーブヘアこと雰囲気満点の落ち武者風ヘアスタイルで騎士になり切っている。何か辛いものを背負ったキャラクターを演じたらピッタリなケイジだけに、これが味わい深くて渋さ満点。 相棒役はヘイデン・クリステンセン。
『ハイネケン誘拐の代償』6月13日公開
〈誘拐犯、ご愁傷様〉
1983年、オランダで実際に起きた世界的ビール会社「ハイネケン」の経営者誘拐事件。当時、史上最高額の身代金が要求され巨大組織の犯行と予想されたが、その実態は素人5人組の犯行だった。ルドガー・ハウアー主演で『誘拐 狙われたハイネケン』としても映画化されたこの事件を、ハイネケン役に『羊たちの沈黙』などハンニバル・レクター役でおなじみアンソニー・ホプキンスを配して再び映画化。成功に見えた計画が老獪なハイネケンによってじわりと崩されていく、この駆け引きが面白い。
『アナーキー』6月13日公開
〈シェイクスピア戯曲を映画化〉
シェイクスピア作品の中でもマイナーな戯曲「シンベリン」を、現代のアメリカに置き替えて映画化したクライムアクション。『ハムレット』でも監督をつとめたマイケル・アルメレイダがメガホンを執り、イーサン・ホークをはじめエド・ハリス、ミラ・ジョヴォヴィッチ、ジョン・レグイザモら豪華キャストが出演。ギャングや汚職警官が入り交った愛憎劇を繰り広げるが……。
『WISH I WAS HERE/僕らのいる場所』6月12日公開
〈30代は共感、20代は予習な一本〉
30歳過ぎると色々と切羽詰ってきますよね。仕事のキャリアだったり背負うものが増えたり、この映画の主人公もそのひとり。35歳、妻子がいるも夢を諦めきれない売れない役者。そんな主人公が、父親の病気をきっかけに現実と向き合い、成長する姿をコミカルかつハートフルに描いたヒューマンドラマ。35歳といえば転職ギリギリの年齢と言われているだけに色々考えてしまいますが、この映画を見ると「まだ35歳」とちょっと前向きな気持ちにさせてくれます。
『海街diary』6月13日公開
〈美人4姉妹にうっとり〉
綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずというとにかく豪華な女優陣が4姉妹を演じ、吉田秋生の人気漫画を是枝裕和監督が映画化したヒューマンドラマ。鎌倉を舞台に父親の死をきっかけに異母妹と対面した3姉妹が、一緒に暮らす中でひとつの家族になる過程を描く。家族って何だろ?と普段考えなかったけど、丁寧に綴られた心情や優しいまなざしが胸に広がる珠玉の一作です。
(文:中村好伸)
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