中国西北地方の農村を舞台に描く、慎ましくも強い絆で結ばれた“永遠の愛”の物語
本年度ベルリン国際映画祭で大きな話題を呼んだ中国映画『小さき麦の花』が、2023年2月10日より全国順次公開されることが決定した。
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本作は『僕たちの家に帰ろう』(14年)のリー・ルイジュン監督最新作。中国で若者世代を中心に社会現象となる大ヒットを巻き起こし、「奇跡の映画」と呼ばれた作品だ。
中国西北地方の農村を舞台に、互いに家族から厄介払いされ見合い結婚させられた貧しい農民のヨウティエと内気なクインが、やがて互いを慈しみ、作物を育て家を作り、慎ましくも強い絆で結ばれた日々を追った“永遠の愛”についての物語。邦題『小さき麦の花』は、映画のなかで主人公の2人が行う、あるシーンにちなんで付けられたもの。懸命に働く農民の夫婦の美しさをイメージしたタイトルとなっている。
ベルリン国際映画祭の星取りでは驚異の4.7点をマークし、金熊賞最有力と絶賛されるも無冠。しかしRottenTomatoレビューサイトでは100%フレッシュを記録した。中国ではTikTokでの口コミが火付け役となり、若い世代を中心に社会現象となる大ヒットとなった。また、数々の大ヒットドラマや中国No1ヒット『オペレーション:レッド・シー』(18年)などで知られる国民的女優ハイ・チンがノーメイクで農村の女性になりきり、監督の叔父で実際に農民でもあるウー・レンリンと夫婦役に挑んだことも話題を呼んだ。
米バラエティ紙は「砂漠の風景を背景とした本作は、力強く詩情溢れる場面に満ちている。主人公2人の並外れて共感を呼ぶ、抑制された演技が素晴らしい」と絶賛。仏リベラシオン紙は「この輝かしい映画を観た後、観客はウサギのように真っ赤に泣き腫らした目で劇場を後にした」と熱い共感を寄せている。
『小さき麦の花』は2023年2月10日より全国順次公開される。
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