(…前編より続く)
○【3位予想】『インサイド・ヘッド』
ディズニー&ピクサーが贈る最新作。田舎から都会に引っ越してきた少女が抱く「ヨロコビ」「カナシミ」「イカリ」「ムカムカ」「ビビリ」の感情たちが、彼女を幸せにしようと奮闘する姿を描く。
ピート・ドクター監督作は、『カールじいさんの空飛ぶ家』(09年)が、初週末動員数44万人、興収6億2000万円という好スタートを切った実績があり、『モンスターズ・インク』(09年)は興収94億円の大ヒット作となった。
本作は約240館での上映。全米では公開3週目に、興行収入ランキング1位に輝くなど、公開後の評価は高く、大ヒットしている。6月25日には、ピート・ドクター監督が来日し、日本語吹き替え声優を務めた竹内結子や大竹しのぶと作品をアピール。ジブリの宮崎駿監督も絶賛しているというニュースも流れ追い風になっている。30〜40万人は期待できるか。
・【週末シネマリサーチ】(前編)ディズニーVS東宝のガチンコ対決! 果たして軍配はどちらに!?
▲【5位予想】『ポケモン・ザ・ムービーXY 「光輪(リング)の超魔神 フーパ」』
人気アニメ『ポケットモンスター』劇場公開版第18弾にして、『ポケットモンスターXY』シリーズ第2弾。ゲスト声優に俳優の藤原竜也、山本美月、タレントで元柔道家の篠原信一らが顔を揃える。
毎年夏休み映画として公開される『ポケモン』シリーズ。前作『ポケモン・ザ・ムービーXY 「破壊の繭とディアンシー」』(14年)は全国357スクリーンで動員36万人、『劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ 神速(しんそく)のゲノセクト ミュウツー覚醒』(13年)は、全国345スクリーンで動員46万4000人とアベレージは高い。
本作も約360館で上映と数はそろった。強豪作品が多く、客が分散する危険性もあるが、25〜30万人のラインは最低でも死守したいところだ。
【注目シネマ】
×『海のふた』
よしもとばななの同名小説を、映画『花宵道中』の豊島圭介監督で映画化。生まれ故郷に帰ってきた女性と、さびれていく町に憤りを感じる元カレなど、悲喜こもごもの感情が交差するさまを描く。
主演は菊池亜希子。共演に映画『シグナル 月曜日のルカ』の三根梓。西伊豆を舞台に希望と寂しさが絶妙なコントラストで描かれている。6月30日には完成披露試写が行われ、菊池の「脚力自慢」がニュースになった。スタート時は5館程度という小規模公開だが、質の良い作品に多くの人が劇場に足を運ぶことを期待したい。
(文:磯部正和/映画ライター)
磯部正和(いそべ・まさかず)
雑誌の編集、スポーツ紙を経て映画ライターに。基本的に洋画が好きだが、仕事の関係で、近年は邦画を中心に鑑賞。本当は音楽が一番好き。不世出のギタリスト、ランディ・ローズとの出会いがこの仕事に就いたきっかけ。
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