卒婚宣言、三角関係…少しいびつな家族関係と恋愛を描く韓国ドラマ
家族のリアルを描く『私たち、家族です~My Unfamiliar Family~』
母ジンスクの突然の卒婚宣言にとまどう長女ウンジュ、次女のウニ(ハン・イェリ)、末っ子で長男のジウ。出版社の仕事で冥想院を訪れたウニは、5年前にウニの彼氏が浮気していることを知りながらも教えてくれなかったことから絶交していた男友達のチャニョク(キム・ジソク)と再会し、再び友達に戻ることに。一方、登山に行ったきり連絡がとれない父サンシクを心配した家族は行方不明届を出す。山で倒れて病院に運ばれた父に会いに行くと、そこには22歳の記憶のままの父がいた…。
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22歳になった父親のおかげで、夫婦関係も復活!?
原題は、“(知っていることはあまりないけれど)家族です”。家族だからこそ知らないこともたくさんある、ということを示唆しているタイトルだ。
事故の後遺症で中身が22歳になった父サンシクは、つい最近まで妻を口汚く罵っていたのにも関わらず、丁寧に「ジンスクさん」と呼ぶようになる。よく知っているはずの道も分からず、懸命に妻の手を握って頼る姿は、可愛らしさすら感じさせた。そんな夫の姿に卒婚したい気持ちも揺らいでしまうジンスク。さらに、ウニと15年来の男友達チャニョクが、第三者目線で家族に介入していく場面にも注目したいところだ。
上司との一夜の過ちのはずが、本気の恋愛に発展!?
チャニョクと、アメリカから帰国したウニの会社の副代表ゴンジュとの間で繰り広げられる三角関係も見逃せない。ウニと再会してしばらくは自分の恋心に気付かず、副代表との甘い一夜の過ちの一部始終を聞かされても冷静にアドバイスしてしまうチャニョク。また、一夜の過ちのはずなのに、ウニに本気になってしまうゴンジュの勢いもすごい。最初はウニを応援していたチャニョクが、どのようにしてこの恋に参戦してくるのか、胸キュンポイントも満載だ。
舞踊家としても活躍するハン・イェリ×脳セク俳優キム・ジソク!
しっかり者に見えて男には強い態度に出られないヒロインを演じたハン・イェリは、1984年生まれの女優。『ミナリ』など映画を中心に活躍する傍ら、舞踊家としての顔も持つ。一方、ヒロインの良き理解者を演じたキム・ジソクは、1981年生まれの俳優。イケメンで頭もいい脳セク(脳がセクシーな男)芸能人として『脳セク時代』というバラエティ番組にも出演していた。
韓国において家族間の秘密はご法度!?
家族ゆえの愛憎、誤解、秘密を描いて大きな反響を呼んだ本作。長女は結婚、次女は一人暮らしのため両親と住んでいるのは末っ子の弟のみであるが、そんな彼でさえ知らなかった大きな秘密が早々に暴露される。子どもたちも結構いい歳なので、「全ての秘密を共有しなくてもいいのでは?」と思わなくもないが、家族の絆が強い韓国において家族間の秘密はご法度なようだ。彼らを見ていると、何かモヤモヤした思いを抱えているのであれば、家族だからこそ一度ぶつけてみるのもいいのかも、と思わせてくれるドラマであった。(文:渡邉啓子/ライター)
『私たち、家族です~My Unfamiliar Family~』
BS12:月~金曜日 深夜3:30~4:30 放送中
DVD-BOX 1&2 各15,840円(税込)
発売元:TIMO Japan
販売元:ハピネット・メディアマーケティング
※記事掲載時点の情報です
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