12月11日、坂本龍一のピアノ・ソロ・コンサートが世界配信される。現在70歳でステージ4のがんを患う坂本は「これが最後になるかもしれない」と胸中を語っている。
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坂本龍一「ライブでコンサートやりきる体力がない」
2年前の2020年12月12日、コロナ禍の世界に向けて坂本は、東京のスタジオから無観客のピアノ・ソロ・コンサートを行った。しかしライヴストリーミングされたその映像は、アーカイヴ化されることはなかった。今年12月11日の配信は、2年ぶりに「演奏する坂本龍一」の姿を見せることになる。当日視聴するのは、前もって、1日に数曲ずつ、ていねいに収録された演奏とその映像を、十分な時間をかけて編集したものになるという。
坂本は「ライブでコンサートをやりきる体力がない――。この形式での演奏を見ていただくのは、これが最後になるかもしれない」と告白。今回は坂本が「日本でいちばんいいスタジオ」と高く評価する東京・渋谷のNHK放送センターの509スタジオで、十分な時間をかけて演奏が収録されている。配信は、約60分の509スタジオでのパフォーマンス本編からなる。
そしてこれを機会に、主要メンバーをニューヨークから招集した映画制作チームが結成された。彼らは、たんに配信映像を制作するためだけでなく、のちに別に編集する予定の「コンサート映画」のためにも、「演奏する坂本龍一」を丹念に撮影している。いずれも、「ライブでコンサートをやりきる体力」が坂本にあったとすれば、現実化しなかったことにちがいない。
配信同日、全2回、109シネマズのプレミアムサウンドシアター「SAION」にてライブビューイングも開催される。最上の音で、坂本龍一の演奏を楽しむことができそうだ。
坂本龍一のピアノ・ソロ・コンサートは、12月11日12時より「MUSIC/SLASH」にて全4回配信。
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