戸田恵梨香と永野芽郁が、先週行われた『母性』の東京国際映画祭ジャパンプレミアに出席。山下リオ、高畑淳子、廣木隆一監督と共に舞台挨拶に登壇した。
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永野芽郁、戸田恵梨香は「一緒にいると本当に勉強になる方」
満員の観客の前に姿を現した、戸田、永野、山下、高畑、廣木監督の5人。戸田は「世代によってきっと感想が違うはずなので、皆さんの感想が本当に楽しみです。ようやくという感じも、いよいよという感じもします」と目を輝かせ、永野も「ジャパンプレミアはいつもとちょっと違う雰囲気ですが、完成した作品を見ていただけるのが純粋に嬉しいですし、戸田さんをはじめ皆さんの演技がすごいことになっていますので、早く見て欲しいです」と力を込めるなど感無量の様子をみせた。
昨年4〜5月に行われた本作の撮影で、戸田と永野の2人は初共演。当時を振り返り戸田は「本当にヒリヒリとした内容なので、早く敬礼したいよね、と2人でよく話していました」とニッコリ。“敬礼”は、本作に続いて戸田&永野が共演し、女性警察官を演じた作品で、昨年7月期に放送され大人気となった連続ドラマ『ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜』のことを差し、この言葉に客席にも笑顔が広がった。永野も戸田に同調し、笑顔で「戸田さんは作品に対して向き合う姿勢含め、一緒にいると本当に勉強になる方で、オフの時間にも、プライベートなことも含めていろんなお話をしてくださいました!」と話すと、会場はますます和やかなムードに。
新境地となる愛情の歪む母役を演じた戸田は「やっぱり実際に母親になってみないと、自分が母になれるかなんてわからないと思うんですが、両親が『子どもたちが親にしてくれた』と話していたのを子どもながらに覚えていて、一緒に育むからこそ親子関係が築かれていくんだろうなと思うのに、この作品の母と娘は愛があってもどうしたってうまくいかなくていつも歯がゆい。私が演じた母の目線、そして娘の目線、火事のシーンではさらにそこには“事実”という3つの視点があり、演じ分けはとても難しかった」とこの難役を演じきるにあたっての苦労を明かす。
さらに、その愛情をうまく受けられない娘役となった永野も「本当に難しい役どころでしたが、誰かの子どもである以上、誰しもが母親に対して気に入られたい、愛されたい気持ちは持っているんじゃないかと思っていたので、そこには共感しながら演じていました」と複雑な表現に挑んだ撮影を振り返った。
高畑は、感情をぶつけ合うシーンも多かった戸田との撮影について「ご飯を食べるシーンが多くて、これは撮影後に食べる分、などと取り分けておくのがとても上手(笑)」と微笑ましいエピソードを披露すると、戸田は「私のファンの方にはあるあるだと思うんですが、消えモノはいかに合間に食べるか、をもはや課題としていただいております(笑)」と満足気に返答。
最後に戸田は改めて、「私が今までに携わってきた作品は、いち視聴者として客観的に作品を見てきたけれど、この作品は初めて客観的に見られませんでした」と長いキャリアの中でも初めての経験を明かし、「改めて“母性とは”と聞かれるまで、そんなお話だということをすっかり忘れていたくらい、劇中の母娘関係があまりに成立していなかったような、母親を演じた感覚がないくらい。世代によって見え方がまるで違うものになると思いますし、きっと男性が見るとまた刺さるところが違うんだと思います。本当に皆さんの感想が楽しみです」と挨拶した。
『母性』は11月23日より全国公開。
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